折々の記

日常生活の中でのさりげない出来事、情景などを写真と五・七・五ないしは五・七・五・七・七で綴るブログ。

圧倒的な盛り上がり~読響名曲シリーズ演奏会

2011-09-08 | 音楽
幼なじみのKくんと毎月行くことにしているクラシックコンサート。
今月はKくんの都合がつかず急遽弟をピンチヒッターに。

第541回サントリーホール名曲シリーズは、『エグモント』序曲、ピアノ協奏曲第4番、交響曲第7番とオールベートーヴェンプログラム。

このシリーズの年間会員になっているオーディオ談笑会のメンバーのMさんも来場していた。
そこで、いつものようにコンサート終了後の感想を交響曲第7番の演奏を中心に会話風にまとめてみた。

― 3人とも第7番の生演奏は初めてだよね。

― CDでは何回も聴いてるし、今日も電車の中でへッドホーンでカラヤンの演奏を聴いて来たんだけど、やっぱり生演奏は格別だね。

― もともとこの曲はリズムが極端に強調されていて、『歓喜の乱舞』とか『リズムの饗宴』とかといった解説があるけど、それだけにこの曲の持っているパワーを余すことなく表現できる指揮者、オーケストラは少ないと言われてるんだが、今回は力のこもったエキサイティングな演奏だった。

― その指揮者のカンブルランだけど、同じマンションに読響のチェリストがいて、親しくさせてもらってるんだけど、その彼が指揮者がカンブルランになってから読響は変わったと言ってたが、今日聴いて見て改めて指揮者の影響って凄いんだなと実感したね。

― まさに全身全霊を注ぎこんだ、いわば燃焼しつくした指揮振りで、そのエネルギーがオーケストラのメンバー一人一人に乗り移って、見ていて弦楽器の弦が切れてしまうんじゃないかと思えるほど、みんなの力がこもった演奏だった。

― 今日の座席はステージの真横の2階席で、そこから激しい身ぶり、紅潮した表情などカンブルラン氏の一挙手一投足がすぐ目の前でつぶさに見えるんだけど、スコアをめくる手の動きが余りにも激しいんで、楽譜がちぎれちゃうのではと冷や冷やもんだった。

― ほとばしるエネルギー、全開のパワー、演奏が終わった後の聴衆の反応がものすごかった。

― 曲が終わった瞬間、鳥肌が立った。

― 長雨で気分がくさくさしていたけど、このコンサートでスカッと気分が一新した。

― 明日へのエネルギーをもらった感じだよね。



第541回サントリーホール名曲シリーズ演奏会

<曲目>

ベートーヴェン  エグモント序曲

ベートーヴェン  ピアノ協奏曲第4番ト長調作品58

ベートーヴェン  交響曲第7番イ長調作品92

<指揮>     シルヴァン・カンブルラン
<ピアノ>    スティーヴン・コヴァセヴィッチ
<演奏>     読売日本交響楽団

写真&俳句VOL7~「ウキ」と「さざ波」

2011-09-06 | 写真&俳句



釣り人の    ウキを揺らすや     秋の風



今朝の黒目川遊歩道。

何日も、何日も嫌になるくらい降り続いた雨がようやく上がり、久しぶりにのぞいた太陽と青空。

今朝は川面を渡る風がさわやかで心地よい。

そんな中、川辺にはいつものように釣り糸を垂れる釣り人の姿。

さざ波の中で釣り糸の先の「ウキ」が浮き沈みしている。

            さざ波の中で揺れる「ウキ」(画面中央の白い丸)

素人目には、魚がエサを食っているのか、単にさざ波に揺れているのか判然としない。

すると、釣り師がおもむろに竿を上げた。

釣り糸の先に小さな銀鱗が踊っていた。

【3字体(楷書・行書・草書)千字文】を書く 第30回

2011-09-05 | 書道
    お手本 大貫思水「新版四体千字文」(日本書学館)


【読み方】

りょうそ けんき       かいそ すいひょく

さくきょ かんしょ      ちんもく せきりょう

きゅうこ じんろん      さんりょ しょうよう



【意味】

廣は、足ることを知れば危うからずと言い、甥の受は、功なり名と遂ぐと言った。

共に官を辞したが、去る機をみて、病と称し、冠の紐を解いて去った。これは誰に迫られたことでもなく、自らした
ことなので、人皆その機をみることの敏なるを誉めた。

このようにして、住居を閑静なところに求め、心を静かに保って、世の富貴をみても、あこがれることなく、世間と交際するにも、言葉少なくして沈黙を守って、物静かに天を楽しむのがよい。

古(いにしえ)の書を読み、古(いにしえ)の道をたずね、それを論じ、天真を楽しんで世を過ごし、自得し、隠遁して世の煩わしい物思いの鬱情を散じ、おもいのままにそぞろ歩きして楽しむ。