高峰高原(たかみねこうげん)は、上信越高原国立公園や湯の丸・高峰自然休養林に属しており、浅間連峰の北側に位置し、長野県小諸市の北部にある標高2,000mの高原地帯である。車坂峠を中心とした比較的なだらかな地形。6月から9月にかけて、高山植物が多く見られる。
1日目は濃霧に隠れて全く見ることができず、この写真は2日目に撮影
先日、いつもの小・中学校の同級生の幼なじみたち4人で長野県小諸市にある高峰高原に今が見ごろの高山植物を見に行って来た。
1日目
<無言のプレッシャー>
大雪山系トムラウシ山での中高年パーティの遭難事故以来、中高年の登山には周囲から厳しい目が向けられている。
今年1月の宝登山を皮切りに毎月行っている小・中学校の同級生の幼なじみとの山歩きも、例外ではない。
特に今回は初の泊りがけの山歩きで、しかも、戻り梅雨を思わせる不順な天候と相まって、黙ってはいるが、かみさんのプレッシャーを肌で感じる。この会のリーダーであるKくんのプレッシャーたるや相当なものがあるだろうと同情する。
他のメンバーもどこも事情は同じ見たいで、集合場所で顔を合わせるなり、異口同音に「雨だったら、登るのは止めよう」と言う言葉が挨拶代わりであった。
あんな大きな遭難事故があったばかりで、全くの素人が好奇心に任せて山に登ろうというのだから、かみさんたちが「過敏症」気味になるのはむべなるかな、と余り逆らわない。
<アバウト>
AM6:30出発。
出発時の天気は曇り、しかし、長野県に入ると篠突く雨。
早々とその日の登山の中止を決定、2日目に予定していた別所温泉にある「北向観音」に向かう。
ここで納経帳にご朱印をもらうと、昨年の秩父34か所観音巡礼が晴れて「満願」となるのだ。
北向観音を出発する頃になると、雨雲が切れて晴れ間が広がり、夏の太陽が顔を出す。そうなると、さっき「取り止め」と決めたばかりの決定がぐらつき出して、結局は現地にまで行って状況を見た上で再度決めようということになる。
朝令暮改と言うか、臨機応変と言うべきか。この辺りは、ツアー旅行と違って実にアバウトである。
<色のない世界>
地上は太陽が照っていても、山はそうとは限らない。
小諸ICからチェリーパークラインを通って車坂峠(1,973m)に向かう山中で濃い霧が湧き出す。
高峰温泉前登山口では、あたり一面白い壁。
あたり一面の霧の中に浮かび上がるニッコウキスゲの群落
色のない世界の足元にニッコウキスゲの群落がかろうじて見える。
墨絵のような、幻想的な眺めである。
<悪コンディション>
ここで再協議の結果、当初予定していた水ノ塔山(2,202m)、篭ノ登山(2227・2m)のトレッキングは取り止めて、山裾に作られているクロスカントリーコースを歩くことにする。
道は比較的平坦だが、これまでの長雨で歩く道はどろんこ、見る見るズボンが泥だらけ。
水溜りの悪路が行く手を阻む。
この間、高山植物に関して博識なKくんの説明に耳を傾け、それぞれ思い思いに写真を取りながら、足元に気をつけて、ゆっくりと歩く。
2時半過ぎ、池ノ平湿原に到着。
本来ならば、木道歩きの足元に色とりどりの草花が咲き、広々とした湿原とそびえる峰々を一望できるはずだったが、霧はますます濃くなり、帰路はとうとう雨が降り出す始末。
木道を傘をさして歩く。
3時半を過ぎて温度も下がって来る。
雨が合羽を通して肌にしみて体温を奪う。
一瞬、皆でトムラウシ山での状況に思いをはせる。
疲労困憊して高峰温泉前登山口まで戻って来て、帰りのバスの有無を聞くと、シャトルバスが運行されるのは土日だけとのこと。
時間は4時に近く、ここから車を駐車している車坂峠までは1時間半はかかる。
小休憩して、気力を振り絞って下山。
<ペンション『のりさんち』>
6時頃宿泊場所のペンションに到着。
先ずは、一同ほっと一息つく。
「のりさんち」と言うちょっと変わった名前のペンションは同行した幼なじみのMくんの親戚筋の人が経営しているとのことで、彼に頼んで予約を取ってもらった。
約26,000歩ほど歩いて来たので、夕飯のフランス料理の何とおいしかったことか。
ペンションのオーナーが差し入れてくれたワイン(白)と生肉の燻製がうまくマッチしていて絶品で、ワインは余りにもおいしかったので、おみやげに購入した。
ひと風呂浴びて、皆で雑談。
10時就寝、1日目を終える。
信州小諸軽井沢 ログカントリーペンションのりさんち
お問合せ:ペンションのりさんち
〒384-0805 長野県小諸市己104-2
TEL/FAX:0267-22-5112 Email:infomation@norisanchi.com