神の意志が宿る御姿岩。その神々しさ、荘厳さには感動する。
初めて訪れた榛名神社。
およそ700メートルにも及ぶ参道の左右には、古色蒼然たる杉の大木と幾つもの奇岩、巨岩が聳え、渓流の水音と相まって神々しさに満ちていた。
そして、大岩をくりぬいて建てられた本殿に詣でて、真っ先に目に飛び込んできた光景に「何だ、これは!!」と絶句した。
そこには、優に10階建ての建物に匹敵するかと思われる巨岩が天をついてそそり立っていた。
御姿岩(みすがたいわ・自然石)である。
その姿は、人間の頭と胴体を連想させる。
いつ崩落して、本殿を直撃しても少しも不思議でない、見る者に緊張感を強いる、恐ろしい光景である。
こんな危うい姿のまま1000年余の時を経ても、なおそこに存在し続けていることの中に、この石は「落とさせない」と言う神の厳かな意志が宿っていると強く感じた。
創造主のみがなせる「絶妙なバランス」は、遠く人知の及ぶ所ではない、と思い知らされる。
そして、このエリアこそ神が棲みたもう領域に違いないと何の疑いもなくそう感じた。
幼なじみたちの旅で訪れた榛名神社で、その神々しさ、荘厳さに粛然とした気持にさせてくれた御姿岩(自然石)の奇蹟のたたずまい、それが今回の主役である。
修験道者の修業が行われた行者渓 矢立ての杉、推定樹齢1000年