折々の記

日常生活の中でのさりげない出来事、情景などを写真と五・七・五ないしは五・七・五・七・七で綴るブログ。

秩父の『自然』と『友がき』に力をもらい・・・~秩父札所めぐりの1日

2008-04-19 | 日常生活
晴れ渡った春の一日、秩父札所めぐりに行って来た。
小生にとっては、この日は秩父34ヶ所札所めぐりの第1回目となる記念すべき1日となった。


<きっかけ>

きっかけは、3月に開催された小・中学校のクラス会の席上、幼なじみのKくんが、『おれ、4月以降は会社を完全リタイア、今度こそ暇ができるので、また秩父の札所めぐりに行こうかと思ってるんだけど、どうする、一緒に行くかい?』という誘いの一言であった。

『行く、行く、ぜひ連れてってよ』

予てから、外に出かける機会を増やそうと思っていた矢先だったので、それこそ『渡りに船』とばかりに応諾する。

かくして、夏の酷暑の頃を除いて毎月1回、年末ごろまでかけて34箇所をのんびりと回ろうという話しが、あっという間にまとまったのであった。


     
     札所1番 四萬部寺(しまぶじ)山門から本堂をのぞむ

<スタート>


札所1番 四萬部寺へは10時半ごろに到着。

秩父巡礼の出発点とあって平日だと言うのに参拝者が次々に訪れている。
やはり、中・高年者の姿が多い。

何分初めての経験であり、少々緊張する。

山門で一礼し、境内にある手水鉢で口と手を清め、本堂で合掌する。

いよいよ、34ヶ所札所めぐりがスタートするのだと思いを新たにする。

リュックを背負うと、何だか子供の頃の遠足を思い出すような気分になった。


       
       高校時代の恩師が書いたガイドブック『秩父観音巡礼』


<御仏のお導き!?>

参拝をすませ、早速、巡礼に必要な納経、用具等を求めて場所を移動する。

納経帳を購入し、さて、何か良いガイドブックはないものかと物色していると、何とそこに高校時代の恩師である平幡良雄先生が書いたガイドブックがあるではないか。
思わず、『あっ、平幡先生だ』とつぶやくと、それを聞いた相棒のKくんが、『平幡さんを知ってるの』と怪訝な顔で聞いてきた。

『知ってるもなんのって、おれに書道の目を開かせてくれた高校時代の恩師だよ』
『そうなん、おれ、だいぶ前に平幡さんの満願寺にお参りに行ったことがあるぜ。巡礼の世界では有名な人だぜ』

『高校卒業以来、年賀状のやり取りだけは毎年欠かさずにしてるんだ。先生からは、銚子の方にぜひ遊びに来て、といつも添え書きがあるんだけど、まだ一度も行ってないんだ』
『そうなんだ、それはぜひ行かなきゃね。それにしても、世の中広いようで狭いもんだね』

『これって、ひょっとしたら御仏のお導きかね』

というわけで、先生が書いた『秩父観音巡礼』というガイドブックを購入する。


<秩父の自然と友がきに助けられ>


        
        札所2番の真福寺の近くでは、さくらの花とももの花が目を
        なごませてくれる。


        
        札所2番から3番の常泉寺に向かう途中、横瀬川のせせらぎの音と
        あざやかな木々の緑が疲れをいやしてくれる。


今回は第1回目ということで、札所1番から札所5番まで約12キロ余、歩数にして約2万歩の距離を5時間ほどかけて歩いた。

途中かなりきつい上りもあって、決して楽なものとは言えないが、それを補って余りあるのが、秩父の自然の美しさと、歩きながら交わした気心知れた『幼なじみ』とのくったくのない会話であった。

特に、この年齢になっても心を許せる『友がき』がいるということは、何とうれしいことであり、何と幸せなことだろう、そのことを改めて実感し、感謝した1日であった。


        
        お寺によって、実に個性的な筆遣いが見られる納経帳


<個性を競い合う>

初めての経験で全てが新鮮であったが、特に参拝を終えて納経所で納経帳に納経朱印をしてもらう際、それぞれの寺によって納経帳に墨書する筆遣いが実に個性的であり、それを目の当たりにすることができたのは眼福であった。これからもそれぞれの寺ごとにその個性ある筆遣いを見ることができると思うと興味津々であり、おおいに楽しみだ。

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