toboketaG の春夏秋冬 

雑文、雑感、懐古話そして少しだけ自己主張。
土曜日をベースに週1~2回の更新が続けられればと思っています。

648-050923安易すぎないか、遭難救助要請

2023年09月23日 | 山登りというより山歩き

全国紙の購入を止めて地元紙だけにして数年が経つ。他県の出来事を知る機会が減ってしまう。

それを補うためにネットニュースをよく見る日常が続いている。メインのㇷ゚ラウザーはマイクロソフト

のEdgeに設定しているが、別段の操作をしなくともマイクロソフト提供のニュースが飛び込んでくる。

 

この夏は夏山遭難のニュースによく接した。意識的に遭難ニュースを報じているのだろうか? この程

度の事故でもニュース価値があるの? と思ってしまうのも多かった。

私も若いころから山登りをはじめて現在も近場の山に登るのでこの種のニュースには関心が深い。山登

りにおける危険との向き合い方は基本自己責任の世界。

近くの谷川岳にはよく登った。60年前一の倉沢衝立岩で起きた落下事故は自衛隊が出動してザイルの

支点になるハーケンの周囲の岩を銃で狙って二つの遺体を落下させて収容した。上掲の写真の中央の岩

壁の三つの岩のくぼみ(L字状に並んで見える)辺りだ。撮影地点から稜線まで標高差1000m。

強烈な印象が残っている。

最悪こうなることも想定しなくては・・

2枚の写真は平成27年7月に湯檜曽川左岸を歩行中に撮影したもの。前掲の事故とは関係ありません。この沢の出合には

遭難者の追悼レリーフがいくつも岩に埋め込まれている。

 

今日も中央アルプス空木岳で疲労で動けなくなった40代の登山者が救助隊に背負われて下山したよう

だ。みっともないことはやめてよ! と思ってしまう。 携帯電話の通話範囲が10数年前に比べて飛

躍的に拡がったのがこうした風潮の大きな原因だと思う。ガラケーしかなかった時代に通話範囲は人が

住む周辺に限られていた。今はどうだろう? 余程の山中でも通話可能な時代。軽微な負傷でも救助要

請があれば無視するわけにはいかないは各県の救助隊の宿命。何か割り切れないケースが多発している。

安易にスマホで救助要請すればいいんだと甘く考えての登山でしないで欲しい。転んで腕を骨折した、

足首を捻ってしまい歩行できない、食料が尽きた等々。自分の技量や体力をよく考えて登って欲しいよ

なと思う事例が多過ぎる。

 

そんなニュースの中でよく頑張ったなと思ったのは、北アルプスの不帰の嶮での遭難事例。この登山者

は白馬岳方面から長野岐阜県境尾根を南下中にこの場所に差し掛かりるも誤って富山県側に2、300m

下に迷いこんでしまった、というよりも滑り落ちてしまったのだろうか? この標高差を滑落して命を

落とさなかったのは信じられない。写真で見る限りその場所から主稜尾根に戻るのは無理だろう。谷底

からの救助を求める叫び声に通りかかった別の登山者が救助要請をしたという。実に8日後彼はヘリで

救助された。怪我はしているようだが命には別条がないと報じられてホッとした。動かなかったことが

良かったというが動くにも動けない場所に見える。

険阻な谷底で数日、独りで耐えられた体力、精神力を持った相当な登山経験者のようだ。

救助隊員も命懸けだ。

 

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