ラムの大通り

愛猫フォーンを相手に映画のお話。
主に劇場公開前の新作映画についておしゃべりしています。

『モネ・ゲーム』

2013-03-14 22:39:53 | 新作映画
(原題:Gambit)

----『モネ・ゲーム』
『マネー・ゲーム』の間違いじゃニャいの?
「フォーンまで“経済”に毒されたか…。
これはね、印象派の巨匠モネのこと。
その代表作の一つで消息不明の連作『積みわら』の1枚を贋作にして、
大富豪に売りつける――。
これが簡単なプロットだね」

----その詐欺を仕掛ける男にコリン・ファースってわけだニャ。
「そう。
彼が扮するのはロンドンの美術鑑定士ハリー。
ハリーは、美術コレクターでもあるシャバンダー(アラン・リックマン)に雇われていた。
だが、あまりの横暴さに限界ギリギリまできていた。
そこで“華麗なる一発逆転”を企てた…
と、こういうワケだ。
詳細は省くけど、
その詐欺に必要なのが
テキサスのカウガールPJ(キャメロン・ディアス)」

----コリン・ファースって、
いかにも英国紳士って感じだよね。
その彼とキャメロン・ディアスの共演って
<画>からしてオモシロそう。
「うん。
それは確実に狙っているだろうね。
というのも、ここにもう一枚、
日本人のバカたれ軍団が加わる」

----えっ、どういうこと?
「シャバンダーのビジネス上の、
そして絵画オークションでのライバルだね。
最初出てきたときは、
よくハリウッド映画で描かれる
西洋人の目に映るおバカな日本人。
おあいそスマイルでヘラヘラぺこぺこ。
でも、これが最後はおいしいところをさらっていく。
さすが、このあたりは
コーエン兄弟の脚本だけのことはある。
ぼくは、彼らの『赤ちゃん泥棒』が好きなんだけど、
ちょっとそれを思い出したね」

----監督は別ニャンだね。
コーエン兄弟でコメディと言えば
『レディ・キラーズ』ってのがなかった?
『マダムと泥棒』のリメイクだね。
でもあれは、いまいちキレがなかったな。
実はこの作品もリメイク。
その元となっているのはマイケル・ケイン、シャーリー・マクレーンが共演した『泥棒貴族』
ただし、詐欺を実行する男ということ以外は、
まったく新しいと言っていい」

----今回の主要舞台はロンドンの一流ホテル・サボイって聞いたけど…。
「これがもう一つの主役と言っていいほど活躍。
ただ、ホテルマンの態度とか見ていたら、
ちょっと高飛車なところも…。
この映画によって客が減るんじゃないかと、
少し余計な心配しちゃった」

----心配しなくても
えいとは一生無縁だよ。
「ヒドいなあ。
あと、驚くのがこの映画の監督がマイケル・ホフマンだということ。
前作『終着駅 トルストイの旅』からはまったく想像もつかない。
ちょっと前の言葉で言えば
ソフィスティケーテッド・コメディ
まさにこれぞ『おしゃれ泥棒』という感じ」

----香港にも絵画泥棒の映画なかった?
ジョン・ウー『狼たちの絆』だね。
主演はチョウ・ユンファ、レスリー・チャン
原題は『縦横四海』でこれは
ぼくも大好きなロベール・アンリコ監督の『冒険者たち』の香港公開題名と同じ。
ちなみに英語題の『Once a Thief』
アラン・ドロン主演の『泥棒を消せ』の原題…」

----ちょ、ちょっと話がそれていっている。
「ゴメンゴメン。
まあ、ここでぼくが言いたいのは
“絵画”が盗まれてダメージを受けるのは
美術館だったり、大金持ちのコレクターということもあり、
話が暗い方向にはいかないということ。
それどころか逆に爽快感さえ伴う。
だからか、
製作側もそこにユーモアまで投入してゆく」

----ニャるほど。
このキャスティングも納得だニャあ。
「全編。笑えるシーンが満載。
その中の一つを…。
それは“おなら”。
どこで出てくるかは言わないけど、
これ覚えておいて損はないよ。
あとあと、みんなで話題にできるから」


                 
(byえいwithフォーン)


フォーンの一言「『ミケランジェロの暗号』もスカッとしたニャあ」もう寝る


※タイトルバックは『ピンク・パンサー』シリーズを思い出した度
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