ラムの大通り

愛猫フォーンを相手に映画のお話。
主に劇場公開前の新作映画についておしゃべりしています。

『ナルニア国物語 第3章アスラン王と魔法の島』

2011-02-04 23:47:31 | 新作映画
(原題:The Chronicles of Narnia : The Voyage of the Dawn Treader)

----これって、もしかしてオリジナル?
原作には、『アスラン王と魔法の島』なんてタイトルの巻ないよね。
「ぼくも最初、そうかなとも思ったんだけど、
これは第3巻『朝びらき丸東の海へ』の映画化。
もっとも、映画用にかなりの脚色が施されているみたいだけどね」

----“みたい”って、
確か原作は読んでいたはずじゃなかったっけ?
「うん。ただ、
読んだのがもう30年ほど前。
細かいところ覚えていないんだ。
たとえば、今回も白い魔女(イメルダ・スウィントン)が登場するけど、
原作には出ていなかった気がしないでもないし…。
まあ、その程度の記憶だね。
ただ、一本の大きな足の上に小さな身体が乗った
“のうなしあんよ”の記憶だけは鮮明。
その実写に会えたのは嬉しかったな」

----“のうなしあんよ”?
日本語訳なんだろうけど、気が抜けちゃうニャあ。
「うん。でも、
この『ナルニア国』って、
そのユルさこそが原作の特徴という気がするんだ。
そういう意味で、前2作は、
CGを使ってリアルな戦闘を描いていた分、
ぼくの思っていたイメージとは少し違った。
今回は、ある意味だらだら感がないでもないけど、
いわゆる“子供向けファンタジーの復活”という気がしたね。
物語は、いつもと同じ。
ルーシー、エドマンド、それに彼らが身を寄せている家の
ユースチスという意地悪で利己的な男の子が
ナルニアに引き寄せられるように入り込んでしまう。
で、カスピアンと再会して、
彼の亡き父の親友だった七卿を探して航海の旅を続けるというもの。
この物語、ちょっと教条主義的なところがあって、
反抗的な子や、臆病な子のおかげで
周囲は迷惑を被るんだけど、
最後には彼らはいい少年になってゆく。
もうひとつ、アスランがキリストの比喩と言ったようなことも言われているけど、
今回、アスランの口からそれを匂わせるようなセリフも出てくる」

----へぇ~っ。そうだったんだ。
まじめっぽい。
「テーマを突き詰めるとね。
でも、見どころは、
昔懐かしの、ゆるいけどそれゆえに安心して楽しめる冒険。
シャープでもタイトでもない。
たとえて言えば、『アルゴ探検隊の大冒険』
『シンドバッド』シリーズのような島々を航海しながら
不思議な出来事、奇妙な生きものと出会い、
手に汗握る冒険を繰り広げてゆく。
もし、これを変にリアルに、
たとえばリメイク版『タイタンの戦い』のような感じでやったら、
これはファンから大ブーイングものだったと思う。
オリジナルのテイストを大切にしたという意味で言えば、
その日本タイトル変更とは逆に、
映画自体は及第点。
小さな子供も楽しめる作品になっていたと思うよ。
でも、ファンじゃなければ
『ライラの冒険:黄金の羅針盤』のときみたいに、
なにこれ?と言う人も出てくるかもね」


                    (byえいwithフォーン)

フォーンの一言「この映画も3Dなのニャ」ぱっちり

※そういえばそうだった度

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