----この映画、「困ったことにオモシロい」とか言ってなかった?
オモシロいんだったら、いいじゃニャい。
ニャにが困るの?
「う~ん。どういったらいいかな。
その映画興行戦略だね。
実は、この『SP 革命篇』公開のちょっと前に、
TVで『SP 革命前日』というドラマがオンエアされる。
この試写が始まる前にも断りがあったけど、
それを観ていないと“違和感”を感じるということのようなんだ。
まあ、話が単純だから、
そこまでのことはないけど、
でも、結局は、そういうメディア戦略の一環を
映画が担ってしまっている。
それはどうかなと…。
でも、そんなことはさておき、
映画として楽しめるし、
わくわくドキドキしちゃうんだからしょうがない」
----へぇ~っ。
そういえば“すべては、革命(ここ)で明かされる”んだよね。
いったい、ニャにが明かされるの?
「うん。テレビシリーズを観ていない立場からの想像も含めて言うと、
井上薫(岡田准一)をSPに引き入れたにもかかわらず、
理解不可能な行動を取る緒形総一郎(堤真一)の真意。
そしてもう一歩進めて言えば、
与党幹事長・伊達國雄(香川照之)との関係だね。
まあ、そのあたりも、さして驚きじゃないけど、
この映画、何がオモシロいかというと、
主たる舞台となる国会議事堂を再現し、
そこでの人質ドラマとしたことだね。
こんな日本映画観たことがない」
----ふうん。よくロケできたね。
「いや、そうじゃないよ。
この内部はセット。
でも、そんな感じが全くしない。
美術が本当にすごい。
これぞプロの仕事だ。
その完璧に再現された議事堂の中で、
本会議が始まり、
しかも、そこが緒形らSPによって占拠される。
武器を手にした彼らは、テレビ中継をそのまま続けさせ、
その中で、閣僚たちに銃を突きつけ、
彼らの汚職の自白を導いていくんだ。
占拠実行犯たちは、
SP以外は銃を携行できないことを利用して、
やすやすと、国会議事堂内を手中に収めるんだ」
----えっ。中に警察はいないの?
「三権分立上、
立法府の最高機関が行政府の一下部組織に
警察権を委ねるのは好ましくないということらしい」
----そんなんじゃ、簡単に占拠されそう。
おかしいよ、そんなの。
「そう、おかしい。
形式ばかりを気にしている。
この映画は、
日本のこういった
“ここが変だよ”を
革命を起こそうとしている一派の手によって
白昼の下に明らかにしようとしているんだ。
政治家という“弁が立つ”連中が
きりきり舞いにされるという、
その設定がまず巧い。
そんな中、上意下達の警察機構に属するはずの井上たちが、
いかにして、自分たちの意見のみで行動を起こすことを正当化するか?
この論理的な進め方も納得ならば、
議事堂内に、地雷やトラップが仕掛けられた中で、
井上たちが彼ら占拠犯と肉弾戦を演じる、
そのスリルとアクションも見逃せない。
なかでも、SP同志の戦いは、
何もかも安易に銃で解決してしまういまのアクション映画の中にあって、
ひときわ目を引く。
と、まあ、ほめたいところは他にもいくつもあるけど、
最後にこれだけは言っておこうかな。
今回の演技賞は麻田総理を演じた山本圭。
自分の負けを見せたときの表情は、
彼のこれまでの役者経験の頂点峰に位置していると思うね。
これだけでも、この映画がつくられた価値はある。
ぼくはそう思うね」
(byえいwithフォーン)
フォーンの一言「まあ、よく誉めたニャ」
※少し勇気がいった度
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オモシロいんだったら、いいじゃニャい。
ニャにが困るの?
「う~ん。どういったらいいかな。
その映画興行戦略だね。
実は、この『SP 革命篇』公開のちょっと前に、
TVで『SP 革命前日』というドラマがオンエアされる。
この試写が始まる前にも断りがあったけど、
それを観ていないと“違和感”を感じるということのようなんだ。
まあ、話が単純だから、
そこまでのことはないけど、
でも、結局は、そういうメディア戦略の一環を
映画が担ってしまっている。
それはどうかなと…。
でも、そんなことはさておき、
映画として楽しめるし、
わくわくドキドキしちゃうんだからしょうがない」
----へぇ~っ。
そういえば“すべては、革命(ここ)で明かされる”んだよね。
いったい、ニャにが明かされるの?
「うん。テレビシリーズを観ていない立場からの想像も含めて言うと、
井上薫(岡田准一)をSPに引き入れたにもかかわらず、
理解不可能な行動を取る緒形総一郎(堤真一)の真意。
そしてもう一歩進めて言えば、
与党幹事長・伊達國雄(香川照之)との関係だね。
まあ、そのあたりも、さして驚きじゃないけど、
この映画、何がオモシロいかというと、
主たる舞台となる国会議事堂を再現し、
そこでの人質ドラマとしたことだね。
こんな日本映画観たことがない」
----ふうん。よくロケできたね。
「いや、そうじゃないよ。
この内部はセット。
でも、そんな感じが全くしない。
美術が本当にすごい。
これぞプロの仕事だ。
その完璧に再現された議事堂の中で、
本会議が始まり、
しかも、そこが緒形らSPによって占拠される。
武器を手にした彼らは、テレビ中継をそのまま続けさせ、
その中で、閣僚たちに銃を突きつけ、
彼らの汚職の自白を導いていくんだ。
占拠実行犯たちは、
SP以外は銃を携行できないことを利用して、
やすやすと、国会議事堂内を手中に収めるんだ」
----えっ。中に警察はいないの?
「三権分立上、
立法府の最高機関が行政府の一下部組織に
警察権を委ねるのは好ましくないということらしい」
----そんなんじゃ、簡単に占拠されそう。
おかしいよ、そんなの。
「そう、おかしい。
形式ばかりを気にしている。
この映画は、
日本のこういった
“ここが変だよ”を
革命を起こそうとしている一派の手によって
白昼の下に明らかにしようとしているんだ。
政治家という“弁が立つ”連中が
きりきり舞いにされるという、
その設定がまず巧い。
そんな中、上意下達の警察機構に属するはずの井上たちが、
いかにして、自分たちの意見のみで行動を起こすことを正当化するか?
この論理的な進め方も納得ならば、
議事堂内に、地雷やトラップが仕掛けられた中で、
井上たちが彼ら占拠犯と肉弾戦を演じる、
そのスリルとアクションも見逃せない。
なかでも、SP同志の戦いは、
何もかも安易に銃で解決してしまういまのアクション映画の中にあって、
ひときわ目を引く。
と、まあ、ほめたいところは他にもいくつもあるけど、
最後にこれだけは言っておこうかな。
今回の演技賞は麻田総理を演じた山本圭。
自分の負けを見せたときの表情は、
彼のこれまでの役者経験の頂点峰に位置していると思うね。
これだけでも、この映画がつくられた価値はある。
ぼくはそう思うね」
(byえいwithフォーン)
フォーンの一言「まあ、よく誉めたニャ」
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