ラムの大通り

愛猫フォーンを相手に映画のお話。
主に劇場公開前の新作映画についておしゃべりしています。

『ツーリスト』

2011-02-15 18:59:02 | 新作映画




(原題:The Tourist)

これってジョニー・デップ
アンジェリーナ・ジョリーの初共演の映画。
それだけでも、ヒット間違いなしって感じだよね。
「うん。ただ、それよりも驚くのが、
エンターテイメント以外の何ものでもないって感じのこの映画が、
『善き人のためのソナタ』フロリアン・ヘンケル・フォン・ドナースマルク監督の映画ってこと。
内容も、イタリアを訪れたアメリカ人旅行者フランクが
謎の美女エリーズに翻弄される…という、
まあ、昔からよくある設定のドラマに、
サスペンスの味付けをお施したもの。
このエリーズは、捜査当局と大物マフィアの双方から追われている、
大物犯罪者アレキサンダー・ピアスの恋人。
自分と似た体形の男と接近するよう指示を受けたエリーズ。
彼女は、パリからヴェネチアへ向う列車の中で、
フランクに接近する。
そんな裏があるとは、まったく思いもしないフランクは、
誘われるままに、ヴェネチアの超一流ホテルにチェックインし、
夢のようにゴージャスな一夜を過ごすが…」




----うわあ、それは危険だ。
捜査当局もマフィアもそんなこと知らないわけだから、
そのフランクって男、両方から狙われちゃう。
ん?ちょっと待って。
そのフランクとエリーズに恋は芽生えないの?
「いいところ突いてきたね。
この手の映画の定石として、
最後は、ヒロインがどちらを選ぶのかというのが…。
でも、この映画って、実はとんでもない結末が待ち構えている。
と言っても、途中から読めないわけでもないんだけどね。
ただ、その結末、これにはかなり無理がある。
あとで、思い返して、
じゃあ、あの写し方や夢のシーンは、どんな意味があったのよ?
と、ふだんはツッコミをしたくないぼくでも、
思わず、言ってしまいたくなるほど」

----あらら。じゃあ、楽しめなかったってわけ?
「いや、途中はけっこう楽しい。
美男美女が超高級なファッションで、
風光明媚なヴェネチアの街を駆け抜けるわけだから…。
よくいえば、
フレッド・ジンネマン監督あたりのロマンチック・サスペンスに
ショーン・コネリーの『007』フレーバーをブレンド。
ベルエポック期のハリウッド映画って感じで郷愁を誘う。
ドンパチも抑えてあるし、
この手の映画に必須のカーチェイス(僕はあまり好きじゃない)がまったくなく、
代わりに、ボート・チェイスというのも嬉しい。
それだけに、無理矢理、あんなオチを持ってこなくても…
と、くどいようだけど、ほんとそう思ったね」


                    (byえいwithフォーン)



フォーンの一言「ヴェネチアの中を、ジョニデがパジャマで駆け回るのニャ」もう寝る

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