この本谷橋という名のつり橋は、
結構狭くてよく揺れる橋でしたから
なかなか迫力ありましたよ。
この橋を過ぎると、
いよいよ急登が始まります。
今回の山登りの中で
doironにとっては最大の山場です。
いつも歩きまわったりしていますが、
これほど長い時間運動し続けるのは
珍しいことですし、
ここから先はのぼりの
コースタイムは2時間で
下りは1時間10分という急登です。
しっかりと体調を見ながら
歩かなくてはなりません。
水分もしっかりとっていきましょう。
石で組まれた急な坂道や
ごろんごろんの岩の登りを
越えていきます。
たまに前から人が降りてくるのですが、
これが登り優先なので
こちらを待ってくれていたりするので
気を抜くことができません。
心拍数が上がってくると、
たまにT本さんに声をかけて
声がちゃんと出るかとか
両手を握りしめて指がちゃんと動くかとかを
確認しつつ登ってゆきます。
雨も小降りだったのが
いい感じでした。
途中腰掛けれそうな岩があったら
休憩します。
右の方には南岳から流れてくる
横尾本谷の川が見えてきます。
雄大ですねえ。
そして道はこんなに岩が
ごろごろしたところも通っていきます。
と、そのときです。
前の方から短パンのお姉ちゃんが
空荷で走って降りてきます。
あの横尾で「行くぞ~」と
出発していったお姉ちゃんです。
頑張ってと声を掛けたら
「トレーニングで~す」と
叫びながら下っていきます。
ウヒャー、こちらは心臓は大丈夫か、
脳が大丈夫かと半分命がけで
登っているというのに
トレーニングですか。
恐ろしいですなあ。
その女性は後ろからまた昇ってきて、
小屋の手前くらいで
また走って下っていくという猛者でした。
あとでわかったのですが、
どうも東京の有名な
トレイルランクラブのメンバー
だったようです。
登り続けていくと、
前方にやっと本日の目的地である
涸沢ヒュッテの屋根が見えてきました。
うう~まだ遠いです。
首藤さん守ってね~と
お願いしながら歩いていると、
このあたりから高山植物が増え始めました。
シナノキンバイや
チングルマのケバケバの種。
これはヨツバシオガマですね。
そんな小さな植物に気持ちを切り替えながら、
さあこれが最後の登りです。
T本さんが
「生ビールあるかなあ。
これであったら2000円でも買うなあ」
なんて叫びながら歩いています。
その坂を上り切って、
右の林の中にやどが見えてきました。
もう目の前ですよ
午後2時5分。
ようやく涸沢ヒュッテに到着です。
チェックインを済ませて
屋上のテラスに登ってゆきます。
すこし前からあの琵琶湖が見渡せる
「琵琶湖テラス」に行ってみたい
と思っていたのですが、
ここの涸沢テラスは最高ですね。
雨がやんで、時折ガスが流れたら
涸沢カールと表銀座の山々が
見渡せるという最高のテラスです。
しかもなんとここでは、
予想通り生ビールも売っていましたよ。
一杯800円でしたが、
もうこれが最高でした。
おでんをあてに二人で乾杯です。
あ、晩飯があるのでジャガイモのみを
注文したら、おまけで蕎麦が
5本ほど入っていましたわ。
二人で写真を自撮りしたら、こんな感じ。
後ろにうつっている雪渓の形が
まるで首藤さんも写っているような形でした。
「よしよし、よく頑張ったね」って、
頭をなぜてくれていましたよ。
なので首藤さんにも写真の中で
生ビールを次いであげておきました。
向こうの方には大天井山の方も
見えています。
ここに来たのはもう4回目ですね。
以前夏の時はテントも晴れないくらい
人でいっぱいでしたが、
今回はかなりテント場もまだらでしたね。
向こうには涸沢小屋も見えています。
利用者の具合はどんな感じなんでしょうねえ。
ビールを飲んで部屋で荷物も落ちついたら、
さあ最大の目的である首藤さんの
骨納めに行きましょう。
続く