今回のコース取りだと
下山コースの一部が、
ダイヤモンドトレール
(通称「ダイトレ」)と重なることになる。
合流点にはこんな石標も埋められていたし、
道標もしっかりしていた。
さすがに人気のトレイルコースだけのことはある。
おお~トカゲさんも走っているぞ。
小説「風の王国」で
主人公もこのあたりを飛ぶように歩いている。
多分作者の五木寛之もこの山に来て、
同様のコースを歩いただろう。
もしかしたらその時に
ダイトレを走るトレイルランナーを見て、
この小説を思いついたのかもしれない。
ちなみにこの小説の中で、
特殊な能力を持った一族が、
ある日150km(距離はうろ覚え)を
24時間で歩くというシーンがあった。
もう人間わざではないような表現だったが、
よく考えればdoironのまわりには
そんな人は普通にいる。
自分もそうだったしね。
思えばどんなけ特殊な世界にいたんや
という感じですな。
その小説の中で、
当麻寺に下る途中に「歌碑」があって
そこに書かれた言葉が
意味を持っているというくだりもあった。
今回急きょ当麻寺に下ることになったので
探してみたがわからなかったなあ。
その部分はフィクションなんだろうか。
要所要所で道標を確認しながら、
竹内峠の方ではなく祐泉寺の道を選んで
ホタルブクロの咲く道を下って行く。
やがて、ダイトレとも別れ、
「水場」もある暗い山道を下って行くと、
「祐泉寺」に到着だ。
ここからは、車も通れる広い林道を下って行く。
釣堀を横目に見ながら、
大龍寺を過ぎると、
こんな古墳が現れた。
「鳥谷口古墳」と書かれてあった。
パーティで行動しているので
じっくりは見れなかったのは残念じゃ。
実は、この古墳こそが
本当の大津皇子の墓なのではないか
と言われているのだ。
発掘されて出てきた石棺はとても小さく、
移葬または火葬されたものであることが
推定されるそうだ。
反逆者として葬られた皇子が
人々を見下ろす山の
てっぺんにあるという不自然さを
昔の人も感じて、
ここに移葬したという説は
実際行ってみて、なるほどと
実感するところであった。
すぐ下に、「大池」がある。
郡山郡奉行らが開いたといわれる
由緒あるため池だそうだ。
そして、到着したのが、
前回山里を歩いて当麻寺へ
墓参りに来たときに通った
「傘堂」。
ここを右におりれば当麻寺。
左に行けば「道の駅」。
ここでリーダーが再度皆さんに
どちらに行くか問うたところ、
やはりほとんどが「当麻寺」へ行きたい
とのことであった。
何度もいうが、この日はちょうど
義父さんの命日で、
その義父さんの墓は当麻寺にある。
もうこれは義父さんに導かれている
としか思えない。
そうして、一行は右の当麻寺への道を選び、
道をよく知っているdoironが
道案内をすることになった。
途中振り返ると、
水の入った田んぼに写る
二上山の景色がきれいだったなあ。
見覚えのある道標を眺めながら
やがて当麻寺に到着。
ここで皆さんは少し休憩と参拝をするというので、
doironは走って義父さんの墓参りに。
ロウソクも線香も花も何もないけど、
とりあえず掌を合わせ
蜘蛛の巣をはらうだけの
慌ただしい墓参りを済ませた。
再び合流し、
駅までてくてく歩いているときに見かけたお店で、
義父さんの仏壇のお供えを購入。
これ。
帰ってから義母さんちに持っていき
お供えした後、
今日の不思議な墓の導きの話をしながら、
三人でお茶受けにいただいた。
ヨモギ餅にアンコが乗った
とても美味しいお餅であった。
でもこんな甘すぎるお餅は
生きていたら義父さんは
絶対食べなかっただろうな。
ちょっと選択ミスをしたかなあ
と思いつつ、二上山に参上終わり。