「神於山」に登ってきました。
「こうのやま」と読みます。
「こうやさん」ではありません。
背後に和泉葛城山を控え、
旧外環と新外環の間にある山で、
「神が於わす山」ということで
その名がついています。
「髪をはやす山」では決してありません。
連休の最終日、と言っても
原稿依頼のない時には連休が続きますが・・・
ここでは世間でいう「連休」のことですから
そこんとこよろしく。
秋晴れの空気の澄んだ日に、
野菜中心の食生活を貫くために、
愛菜ランドへ買い物に行くついでに
前から興味を抱いていたその山に寄ってみました。
以前BBQに呼ばれて、
バイクで行って以来、
20年ぶりくらいの入山です。
歩き始めたのは午後2時。
ランドの駐車場に車を停めて、
外環を南下して意賀美神社横の登山道を目指しました。
この外環を歩いている時から、
もうすでに遠くの町が見えています。
車道越しに撮った景色がこれ。
わかりにくいのですが、関空も見えています。
上に上がるともっと眺望が広がるだろうと
期待に胸が膨らみます。
腹が膨らんでいるのは、プチ肥満のせいです。
道路端の看板には「神々のふるさと」の文字も見られました。
「髪々のふるさと」では決してありません。
(もうよろしいか?)
お、斜面の土止め壁にこんな飾りがあります。
この道は車でもバイクでも何度も通っているのに、
初めて気がつきました。
やはり歩いていると目に入る物が違いますね。
それにしてもあまり賢い税金の投入とは言えませんな。
山から下りてくるこんな道を
帰りはここから降りてくるのかなあと眺めながら
歩道を約1キロ歩き、みっつ目の信号の
「土生滝」交差点を左折します。
ここからしばらく歩道がないので車に注意です。
やがて意賀美神社が近づくにつれ、
ザアザアと水の音が聞こえてきました。
「土生滝」という地名の語源となっている
「雨降りの滝」です。
道をそれて少し降りて行き、
木々の合間に見え隠れしている滝を
無理やり撮影してみました。
これ。
ようく見ないとわかりませんよ。
このあたりは手つかずの自然が残っており、
それが評価されて
大阪府の「緑の百選」にもなっています。
意賀美神社はお菊山の登り口にも
同じ名前の神社がありましたねえ。
古来雨乞いなどに霊験があるとされる神社で、
大阪にはあと枚方にもあるようです。
雨乞いは先ほどの「雨降りの滝」と関係がありますが、
その説明と神社の紹介は別の機会にして、
今日は神社の前に架かる小さな小さな「椎の木橋」を渡ります。
最近見た中では、最も小さな橋です。
それこそ「飛び越え橋」と
名付けてもいいくらいです。
それが神於山の南の登山口です。
きっとかつては椎の木が渡されていたのでしょうねえ。
それを渡ると勾配の急な
苔むした石段が続きます。
登りきると、コンクリートの道が現れますので
それを左折してさらに登って行きます。
昔はずいぶん荒れていて、
近年ようやく整備されてきたとはいえ、
道には急斜面の上から崩れてきたと思われる
石や木の枝が散乱しています。
それどころか
こんなに崩れているところもありました。
雨の直後なら気をつけなければいけません。
それでも木漏れ日を浴びながら、
風のざわめきやたくさんの鳥の鳴き声に包まれていると、
気持ちが高ぶってきます。
山はいいなあ。
竹林からは風が吹く度に
カラコロと竹林独特の音も聞こえてきます。
この山を整備するにあたっては、
繁殖しすぎた竹の伐採が大変だったそうです。
春になったらたけのこがいっぱい出るんやろなあ
と思っていたら、こんな看板がありました。
見透かされています。
よく見たら竹林の林床は下草が
きれいに刈られていて、
どうやらタケノコを栽培しているようです。
この季節、気になるのは何と言っても
「紅葉」。
ぼちぼち色づき始めているだろうと思っていた通りに、
ところどころに紅葉が見られました。
車道から離れていくにつれ、
静かになっていき枯葉を踏む足音が山に響きます。
道路わきにはフユイチゴが実り始めていました。
「フユイチゴとるな」とはさすがに書かれておりません。
ズンズンと登って行きましょう。
続く。