雑記帳

日常の出来事や、読んだ本のあらすじや感想など書いています。

『アリス・ミラー城』殺人事件

2012-11-30 20:02:16 | 

北山猛邦著"『アリス・ミラー城』殺人事件"を読みました。
孤島の館に集まった複数の人達が次々に殺されていくと
いう館物です。
探偵が八人島に集められます。
依頼者はルディというイギリスの女性です。
ルイス・キャロルのアリスの作品にちなんで城は作られ
ています。
ルディはこの城にあるアリス・ミラーを探して欲しいと
依頼します。
最後まで生きていた人に城は渡されるといいます。
翌日起きた時から殺人は起こります。
最初の事件は密室で起きました。
次々に事件は起きます。
錯乱状態になり斧を振り回し誰彼かまわず殺そうとする
人が現れます。
屋上に連れ出し鍵をかけて締め出し寒さで動けなく
なるまでほっておこうとしました。
その人が連れ出されて殺されてしまいます。
首を吊っている人が見つけられます。
精神的なことで口がきけなくなった依頼人を連れて島に
やってきている探偵がいます。
彼らはお互いの手に手錠をかけられて行動を共にする
しかなくなります。
恐怖で館を出て行ったお手伝いを追ってルディーは
館を出ます。
やがてその二人も殺されて見つかります。
後半はこの人が犯人なのかと思わせる人が何人か出てきます。
そのたびに殺されて誰が犯人かわからなくなります。
とうとう手錠で繋がれた二人も犯人に追い詰められます。
彼らも殺されてしまいます。
ここまでくるとあれ、一人多いと気づきます。
作者の仕掛がやっとわかります。
わざとぼかされた出来事があります。
なんかおかしいと思ったことの理由がわかります。

なるほどと理解しました。
しかし大量殺人というのはやはり気持ちのいいものでは
ありません。
殺人をするという理由がちょっと腑に落ちません。
こんなことをしようとするのは異常者なのだから
理由が変でもしょうがないということですか。
最近のミステリーは犯人が捕まって終了ではなく
捕まらないものがあります。
これもそうです。
でもやはり探偵が決着をつけて犯人が捕まるものの
方がいいです。