雑記帳

日常の出来事や、読んだ本のあらすじや感想など書いています。

横溝正史探偵小説コレクション 消すな蝋燭

2012-11-13 20:38:55 | 

横溝正史著"横溝正史探偵小説コレクション 消すな蝋燭"
を読みました。
新しい本だなと思ったら今年の7月25日が1刷です。
再版されたものなんですね。
図書館の書棚にあったので手に取りました。
短編集です。
横溝正史は好きです。
あのおどろおどろしさがいいじゃありませんか。
時代は少し前なだけなのに現代の文章となんか違います。
どこがどう違うのか言えといわれると答えられません。
文章の書き方の好みも時代により変わるもの
なんでしょうか。
数編に金田一耕介と岡山の磯川警部が登場します。
横溝正史といったらやはり金田一耕介です。

1編だけ書きます。
"消すな蝋燭"はかわいそうな話です。
恋人が殺人を犯したかもしれないと思った女性が
殺人現場へ証拠を消しにいきます。
現場に灯っていた蝋燭を吹き消しました。
その蝋燭を証拠として恋人は警察につかまりました。
蝋燭に指紋が付いていたのが見つかったのです。
以前に恋人が彼女を訪ねてきた時に停電になり蝋燭に
さわったのでついたものです。
その蝋燭をたまたま来た被害者が持って帰りました。
犯人は相談にいったお寺のお坊さんが指摘しました。
恋人は釈放されました。
当時の警察は暴力をなんとも思っていません。
恋人は警察に殴りつけられ、体がぼろぼろになって
しばらくして亡くなりました。
蝋燭を消したばかりにと、悔やみそれ以後その家では
つけた蝋燭は燃え尽きるまで消さないようになった
ということです。

8篇の話が入っています。
金田一と磯川警部との会話はほんわかしていいですね。