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ヤマジノホトトギスが咲いていました

先だってキノコさがしをしていたら、松林の縁でヤマジノホトトギスが咲いているのを見つけました

 ホトトギスは毎年夏から秋にかけて花を咲かせる多年草で、東アジアを中心におよそ20種が分布しており、その内の10種が日本に自生しています

茎が湾曲や下垂して花を咲かせる姿はとても風情があり、秋の山野草として人気の高い植物です

斑点のある花びらが、「ホトトギス(鳥)」のおなかにある模様と似ているためこの名前がつけられたそうですが、若葉には油染みのような斑点もあるので、ユテンソウ(油点草)と別名でよばれているようです

ユリ科トリルキルティス属で、この属名のTricyrtis(トリルキルティス)は「3つの距」という意味で、花の基部に3つの距ができるところから付けられたようです

「距(きょ)」というのは、花びらやがくが変化した突起状の部分で中は空洞になっており、主に花の後ろ側にできることを言います

ホトトギスの花は通常花びらは6枚あり、杯状で上向きに咲くタイプと、私は見たことはないのですが、釣鐘状で下向きに咲くタイプがあります

山地の林内に自生し、草丈は30~70cm、茎には下向きの毛が密生して、葉は互生しています

基部は心形で茎を抱き、葉は卵状長楕円形から狭長楕円形で毛があり、先端は鋭尖、長さは8~18cmほどです

花期は8月から10月です

茎頂や葉腋から花柄を出して1~3個の花を上向きに付け、花被片は内花被片3と外花被片3の6枚で、花被片1/3あたりで平開しています

下部には他のホトトギスの仲間のような黄色ではないものの、蜜標である環状の斑紋があり、外花被片は内花被片より幅が広く、基部には袋状に曲がった3つの距があります

距には蜜が貯められているのだそうで、虫が寄ってきて顔を突っ込んでいるのを見たことがあります

ホトトギスは雌雄同花で、自家和合性があり、雄性先熟の虫媒花です

雄しべ花糸は6で黄白色、3本は雌しべ下に重なっていて、湾曲した先端に葯を付けています

この形は蜜を求めて訪れた虫が花被に乗った時に花粉を着けやすくする構造になっているようです

雌しべ花柱は、上部で3裂した後、先端で2裂しており、3裂した上部には腺毛状突起が密生します

見つけたヤマジノホトトギスはホトトギスの中でも野趣満点です

茎の高さ30~60cm程で日陰に多く自生しているのが見られます

花は、茎頂の葉柄から、花柄を伸ばして1~2個の特徴のある紫色と白色の斑点が混ざった、美しい花をつけます

花びら、6枚は水平に開き反り返らず、雄しべの真ん中に雌しべがあり深く3裂して、2裂しています

よく似たヤマホトトギスとの違いは、花被片が強く反り返ることで区別できるのだそうです

 

ホトトギスの花言葉は、「 永遠にあなたのもの 」、「 秘めた意志 」、「 秘めた恋 」、「 愛しい 」   です

 

 ホトトギスは山菜としても美味だそうです

食べ方は若葉、若芽を、5~6月に採取して、若葉は、薄く衣をつけて天ぷら、汁の実に 、塩を入れた熱湯で茹でさらして、糸がつおと醤油味、辛しマヨネーズの和え物、おひたし、油いためにと食べ方豊富です

 

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