風薫る道

Who never feels lonely at all under this endless sky...?

新日本フィルハーモニー @ミューザ川崎(8月6日)

2023-08-18 23:54:35 | クラシック音楽




例年この時期は私の演奏会詣では夏休み期間なので、ミューザでこんな催しが開催されていることも知らなかったのだけど、お誘いをいただいたので行ってきました

ていうか、いいなあ~このポスター
チャラすぎる大作曲家たち

14:30 開場/15:00-15:30プレコンサート(弦楽四重奏。モーツァルト:ディヴェルティスメントK136、モンティ:チャールダッシュ)
ベートーヴェン:交響曲第6番 ヘ長調 「田園」 op. 68
ベートーヴェン:交響曲第5番 ハ短調 「運命」 op. 67

プレコンサートは一曲目には間に合わず、チャールダッシュから聴けました。
チャルダッシュというと私は白鳥の湖のハンガリーの踊りだけど、一般的にはこちらのモンティの方が有名なのだと今回知った(フィギュアの浅田真央さんもこの曲で滑っていたのだとか)。弦楽四重奏版は、弱音で弾かれるところがとても可愛らしくて大変よかったです。コンマスの崔さん、いい音~。

今日の本編の指揮は、井上道義さんから変更になって広上淳一さん。
田園の前に、池田卓夫さんと広上さんのプレトークがありました。
「対抗配置は自分は慣れていないけど、今日は井上さんからの指示どおりに対抗配置でいく」とか、「井上さんは今日の2曲が名曲と言われていることに疑いをもって聴いてほしいと仰っているけれど、それはベートーヴェンという作曲家が一般的に持たれている重く深刻なイメージに疑いを持ってほしいという意味で、悩んだりして生きていた人間的なベートーヴェンを感じてもらえたら」みたいなことを仰っていました。
初めて拝見&拝聴する広上さん、なんかピョコピョコした雰囲気で可愛らしい
のに、指揮台の上ではあんなにしっかりオケを纏めるのだものなぁ、指揮者ってすごいなぁ。

「田園」の前半は昨年のデュトワ&新日フィルの前半の悪夢をちょっぴり思い出しかけるところもあったけれど、「田園」後半、そして休憩を挟んだ「運命」、とってもよかったです。

小さな編成による「田園」は素朴な親密さと美しさがあって。広上さんのベートーヴェンは盛り上げるところはしっかり盛り上げてくれるのに温かな美しさや愉しさが保たれていて、神経質じゃなくおおらかで、とても私好みの音作り。
4楽章の嵐が去って、さーっと光が差して、アタッカで5楽章に入って、あの第一主題!
シンプルで、この上なく自然で、浄化されるような美しさ。
今回も、なんていい曲なんだ・・・としみじみ感動してしまいました。
宮沢賢治がこの曲をとりわけ愛していたというのもわかるなぁ。
ベートーヴェンの木管の使い方にも、いつも感動してしまう。

同じく「運命」も、素晴らしかったなぁ。3楽章の格好良さ、そして幸福感いっぱいよ最終楽章!
「田園」を聴くと「田園最高!」となるし、「運命」を聴くと「運命最高!」となり(曲としては「田園」の方が好きですけど)、結局ベートーヴェン最高!となる。
本当に、ベートーヴェンって天才だなぁ・・・
そう感じさせてくれた広上さん&新日フィル、ブラヴォーでした!

猛暑の川崎だったけれど、いっぱいの元気と幸福をもらうことができました




実はモーツァルトとツーショットが撮りたかった(けど恥ずかしくて頼めなかった

 

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