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時悠人chosan流処世術

★為政者の品格

2008-04-02 14:01:09 | 日記・エッセイ・コラム

 午前8時半にMRI検査室に入った。前回は、脳腫瘍等の検査だったが、今回は脳血管の精密検査。結果は、「異状なし」。脳梗塞・クモ膜下出血・動脈瘤等の心配は無いとの診断に、いつもにまして先生が頼もしく感じられた。

 待合室は、相変わらず混雑していたが、後期高齢者医療制度の導入や医療制度・薬価基準の変更に伴う医療現場の混乱は目を覆いたくなる位だった。患者の大半は、私より一回り位高齢の方だから、新制度の変更点を正確に理解出来ないでいた。新しい保険証を持参しない人が受付で逆切れしている光景も。

 30代、40代、或いは私の年齢であれば、後期高齢者医療制度を理解しなくても実害はない。将来、対象年齢になれば、負担額は違っても医療費の自己負担に対する心理的な免疫があるので、不安感は少なくて済む。だが、現在80歳の人が新制度に変更になると聞けば、不安感が先行するのは当然だ。しかも、わずかな年金支給額から天引きとなれば、中身に対する明確な説明がなければ不安感が増幅する。

 事前準備に万全を期した自治体もあるようだが、マスメディアでは説明しきれない性格だけに為政者の目線が気になる。後期高齢者医療制度は、介護保険同様、負担額が全国一律ではなく、マスメディアを活用したPR活動に馴染まないのも混乱を大きくしている。制度発足後に、語感が悪いから長寿保険に変更するよう指示した愚かな宰相には、問題の本質が何処にあるかはお分かりになる筈もない。