プラチナ世代のマラソン旅行

時悠人chosan流処世術

★支離滅裂:冥王星がリストラ!

2006-08-24 09:42:57 | 日記・エッセイ・コラム

 処暑を過ぎたと言うのに、暑い日が続くと頭までもおかしくなってくる。天文学的には、処暑とは太陽が黄経150度を通過する瞬間だとか。難解な説明に余計暑くなりそうだが、この天文学の世界で歴史的な重大事が起きている。

 プラハで開催中の国際天文学連合(IAU)が、太陽系惑星の数を12個に増やす原案を修正し、逆に冥王星を除き8個に減らす案をまとめたのだ。我々の生活には無縁な話題だが、「水金地火木土天海冥」と暗記していた最後の惑星”冥王星”がリストラされるとなると、なにか侘しさを感じる。

 教科書の記述に影響することもあって、日本の出版社は気をもんでいるようだが、アメリカではもっと大きな話題になっているようだ。というのも、冥王星(プルトン)は、アメリカ人によって1930年に発見された初めての惑星だからだ。ディズニーのキャラクター”プルート”は、プルトンにあやかって命名されたという説もある。真偽は定かでは無いが、時期的には符号する。その後、1940年にアメリカの化学者が発見した原子番号94の”プルトニウム”もプルトンから来ている。

 いずれにせよ、長く親しんできた”冥王星”がリストラの憂き目を見るのは、残念だ。タロット占いでは「破壊」「革命」などの意味を持つ冥王星。肉眼で見ることが出来ない遠い存在だが、当の冥王星は「迷惑」な話だとつぶやいていることだろう。イヤー、暑い、あつい。


★1億総タレント化時代?

2006-08-23 10:04:47 | 日記・エッセイ・コラム

 昨日まで普通の高校球児だった若者が一夜明けたら、トップスターになった。周囲の狂乱振りは、本人が驚くほど。マスコミが加熱に拍車をかけるさまに、熱しやすく冷めやすい日本人に流れるDNAは健在だと思いつつ、冷ややかに見つめてしまう。

 早実の斉藤投手の追っかけが始まった。”ハンカチ王子”などと流行語大賞狙いの馬鹿げたフレーズまで登場し、同銘柄のハンカチがネット・オークションに登場したり、現代の軽薄さを象徴しているようだ。いい中年のおばさんが、「ヨンさまより若くて素敵!」「澄んだ目がクールで可愛い!」とウルウルしているようでは、世も末だ。

 閉塞感が漂う時代に、大衆がヒーローを求める心理は当然とはいえ、彼はタレントではない。一人の高校生だ。周囲が騒ぎ立てて、金の卵を潰してしまった事例が過去どれだけあったことか。進学かプロ入りか、はたまたメジャー志望等々、何ともはや辟易する。

 救いは、当の本人がクールな反応を見せていることだが、下宿先や実家まで押しかけるマスコミやファンには、思慮深さを求めたい。


★祝早実優勝!そして思う

2006-08-22 09:21:39 | 日記・エッセイ・コラム

 数多くのドラマを生んだ第88回高校野球全国選手権大会は、早稲田実業高校の優勝で幕を閉じた。駒大苫小牧の夏3連覇は成らなかったが、最後まで全力で戦ったひたむきなプレーに感動した。

 メディアは、両チームの健闘を称え、隠されたエピソードを披露して他局との差別化を図ることに懸命だが、意図が余りにも露骨過ぎると反感を招くのが世の常。今朝は、早々にテレビのスイッチを切った。

 優勝チームに焦点があたるのは当然だが、今年は地方大会も含め参加校は4112。最後まで敗戦を経験しなかったのが早実1校だけ。勝利は誰もが望むものだし、自信につながる貴重な財産だ。  だが、敗戦に学ぶものも沢山あるはずだ。地方予選で敗れようと、甲子園で散ろうと、夢を持って白球を追い続け、汗した厳しい練習から得たものをこれからの人生に活かして欲しい。 

 ”雲は湧き 光溢れて 天高く 純白の球 今日ぞ飛ぶ 若人よ いざ まなじりは 歓呼にこたえ いさぎよし 微笑む希望 ああ栄冠は君に輝く”

 改めて、大会歌「栄冠は君に輝く」(作詞:加賀大介 作曲:古関裕而)の歌詞を読み返してみた。メロディをつけずに詩を朗読すると、頭の中でプレーする選手達の姿が躍動し広がり、実にすがすがしい気分にさせてくれる。


★青春の象徴:真夏の甲子園

2006-08-21 09:36:52 | スポーツ

 今年の高校野球甲子園大会は、数多くのドラマと感動と勇気を与えてくれる。早実・駒大苫小牧両校による決勝戦は、延長15回を戦って決着がつかず、今日の午後、再試合が行われるが、どちらにも勝たせたい気持ちだ。

 ほかにも、準々決勝での智弁和歌山vs帝京戦の死闘は、見ていて息苦しくなるほどだったし、初出場の鹿児島工業高校の快進撃も目を見張るものだった。まさに息詰まる熱戦の連続で、若者のひたむきさがヒシヒシと伝わってきた。応援する側にも、出場校に対する思いが人それぞれにあり、その思いが、野球を通じてさらに盛り上がる。日頃、国歌や校歌を歌わない人達でさえ、自然に口ずさむ光景は実にすがすがしい。

 私も地元金沢高校が負けたあとは、知人が八重山に移住したこともあり、沖縄代表の八重山商高を応援した。毎年、台風の被害に遭うし、練習試合の相手にも事欠き、本島まで往復すると旅費だけで数万円の負担を強いられる劣悪な環境下での健闘だった。

 高校野球を観ていると、プロのような高度なプレーだけが感動を呼ぶものでないことを実感する。勝負や個人記録を超越し、チーム一丸となってベストを尽くす純粋さは何ものにも代えがたい。根強い高校野球ファンが多い理由が分かる気がする。今の大人たちが忘れている素直な心、純粋さを彼らがプレーを通じて示しているようだ。


★言論の自由と弾圧の恐怖

2006-08-18 09:27:04 | 旅行記

 加藤紘一元自民党幹事長の実家・事務所が全焼した事故は、現代日本の民主主義が未成熟だということを証明したようで残念だし、恐怖でもある。右翼団体の男による放火の疑いが強いとのことだが、ただ単なる放火事件ではなく、その背景を含めて徹底した捜査を願っている。

 今から20年前、会社の社員食堂から出る生ゴミ回収を巡って、エセ団体に追い回された経験がある。当時、自治体に回収を依頼していた仕事を団体が経営する会社に変更しろとの要請を断ったところ、「同和事業を理解していない」として、連日、会社に抗議に来たのだ。活動家を集める、糾問会を開く等々、まさに脅迫の手口で半年間、追い回された。

 会社は言うに及ばず、自宅へも嫌がらせの電話がかかって来たし、家族までノイローゼ気味になり、自治体や警察に対応策を相談したが、無力だった。1年後、その男が別件で逮捕された新聞記事を目にした時、仕事を回さなくて良かったと心底安堵した。その後も、苦情相談を担当したりして電話恐怖症に陥ってしまった。そのせいか、現職時代はやむを得ず使った携帯電話を、いまは持たない”平成の変人”めいた生活を徹底しているが、全く不自由なく、自分の時間を拘束されずに楽しい。

 政治家に限らず、その発言が社会的に大きな影響力を持つ立場の人と意見が異なる場合、時に暴力で封じ込めようとする輩を排除しないと、民主主義は成立し得ない概念だ。現代日本は、自分の意見を自由に口に出来るのは有難いことだが、一方においてそれを組織的に弾圧しようとする勢力があるのも現実だ。ともすると、権利だけを主張しそれが周囲に及ぼす影響度を無視する風潮は厳に慎むべきだ。そうでないと、バランスのとれた民主主義社会が成熟しない気がしてならない。