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時悠人chosan流処世術

★少子化の真の原因

2006-08-11 15:05:34 | 日記・エッセイ・コラム

 小ブログでは、少子化について経済支援策では解決出来ないと繰り返してきた。更には、少子化やむなしと踏み込んだ発言もした。既に、少子化時代に突入しており、それを食い止める有効策が見出せないまま、お金を投入するのは、砂漠に水撒きするようなものだと思うからだ。

 むしろ、少子高齢化を前提にして、社会構造や生活形態を再構築した方が、国民は豊かな生活を送ることが出来ると思う。最近、政府機関の調査データを分析していて、私の推論が正しいとの確信を持てるようになってきた。

 それは、世帯構成人員が減り続けているのに、親と同居する子供の数が増えているという矛盾する現象だ。更には、結婚年齢が高くなっている。それぞれ別の調査結果だが、マクロ数字とミクロのギャップに少子化の真の原因を見た気がした。親子が同居すれば、子供は家賃と食費がタダになるし、親にしてみればイザという時、頼りに出来るので、双方にメリットがある。少々の不自由さがあっても先行き不透明で不安定な社会とあっては、高齢の親が身内を頼るのは当然のこと。必然的に同居家族数が増えることになる。

 子供の側には、収入が少なくても支出が抑えられるので、正規雇用でなくても、パート・派遣社員の処遇で満足し、稼いだ分をすべて自分の趣味や娯楽に使うという寸法。気苦労がなく、優雅な生活を送っていれば、自ずと結婚への焦りは消失し、晩婚化すれば出産率も低下するのが道理だ。

 本来の家庭のあり方からすれば、好ましい現象なのだが、地域間での差があるので大都市のデータが全体の数値に影響し、真因が隠れてしまうのだ。勿論、仮説だが、財務基盤が脆弱な自治体が合併したように、所得格差社会がもたらした離散家族の回帰現象なのかも知れない。