プラチナ世代のマラソン旅行

時悠人chosan流処世術

★1億総タレント化時代?

2006-08-23 10:04:47 | 日記・エッセイ・コラム

 昨日まで普通の高校球児だった若者が一夜明けたら、トップスターになった。周囲の狂乱振りは、本人が驚くほど。マスコミが加熱に拍車をかけるさまに、熱しやすく冷めやすい日本人に流れるDNAは健在だと思いつつ、冷ややかに見つめてしまう。

 早実の斉藤投手の追っかけが始まった。”ハンカチ王子”などと流行語大賞狙いの馬鹿げたフレーズまで登場し、同銘柄のハンカチがネット・オークションに登場したり、現代の軽薄さを象徴しているようだ。いい中年のおばさんが、「ヨンさまより若くて素敵!」「澄んだ目がクールで可愛い!」とウルウルしているようでは、世も末だ。

 閉塞感が漂う時代に、大衆がヒーローを求める心理は当然とはいえ、彼はタレントではない。一人の高校生だ。周囲が騒ぎ立てて、金の卵を潰してしまった事例が過去どれだけあったことか。進学かプロ入りか、はたまたメジャー志望等々、何ともはや辟易する。

 救いは、当の本人がクールな反応を見せていることだが、下宿先や実家まで押しかけるマスコミやファンには、思慮深さを求めたい。