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★「原爆の日」に思うこと

2007-08-06 10:41:00 | 日記・エッセイ・コラム

 今日6日は、広島の「原爆の日」。9日には、長崎が原爆の日を迎える。去年1年間で、被爆者5221人分の死亡が確認され、広島の原爆死没者は計25万3008人になったという。 戦後、62年経つが、今もなお、心を痛めている人達がいるということは、戦後が終わっていないからに他ならない。

 昨日、安倍総理は、被爆者団体との会合で、「原爆症の認定基準の見直し」に言及した。全国で原爆症の認定申請を巡る訴訟が、相次いで国側敗訴になっている状況下で、一歩踏み込んだ所見を述べたことを歓迎したい。マスコミは、その思惑を政局がらみで取りざたしているが、もっと真摯に受け止めたい。

 厚労省が、科学的知見により作った認定基準を変えるのが大変なことは理解する。だが、中国残留孤児や従軍慰安婦問題等、いずれも国の戦争責任を明確にしない限り、永遠の課題を引きずり続けることになると懸念する。

 政府は、ドイツの戦争責任のとり方をもっと真面目に勉強すべきだ。願わくば、与党と野党間で、憲法9条の戦争放棄について、「共通の不可侵事項」として合意して貰いたい。いかなる政権になろうとも、「恒久平和を願う条文は変えない」との決意表明だ。そのことが、日本の世界に対する外交の基本姿勢の宣言になるし、国民が国を信じる拠りどころとなる。「戦後レジームからの脱却」を標榜するなら、なおさら、歴史認識の総括を公式の形で残した方がベターだと思うのだが。