植民地戦争+α

歴史テーマの中量級のボードゲームを制作し、ゲームマーケットに出展しています。
なので歴史とボドゲの話が多いです。

レバノンはキリスト国家

2006年08月25日 22時33分37秒 | 国:フランス
 今、ニースで心配されているイスラエルとレバノンの戦争ですが、実はレバノンでもっとも多い宗派はキリスト教のマロン派だそうです。人口の約30%にあたり、以外はイスラムのドルーズ派や、シーア派、スンナ派、それにギリシア正教などの住民が住んでおります。

 今回は、このレバノンの歴史です。
 レバノンは、オスマン帝国時代にドルーズ派の領主が自治権を認められ治める領地でした。それが第一次大戦でオスマン帝国が敗れると、フランスがこの一帯を統治するようになります。この際、フランスはマロン派とドルーズ派が住んでいた本来のレバノン地域以外もレバノンとした広めな国境を引きます。これによって、フランスが設定したレバノンには、マロン派とドルーズ派以外に、イスラムのシーア派、スンナ派などの住民も混じるようになります。これは多くの宗派が混在した方が一致団結されず、フランスから独立し難くなるであろうというフランスの画策でした。

 この結果、独立後のレバノンは、大統領をキリスト教から出し、首相をイスラム教から出すなど、各宗派のバランスを取りながらの国政を行っていました。しかし、イスラエルとパレスチナの間に戦争が起き、パレスチナ難民がレバノンに逃れてくるとその扱いに各宗派で意見が別れ、これが原因でレバノンは内戦に突入してしまいます。
 隣国シリア軍の駐屯で内戦は終結しますが、駐屯の間に急進的なイスラム組織ヒズボラが結成し、今に至っています。

 今回、フランスがレバノンに派兵するのもこんな歴史的背景があるからなのしれません。

レバノン暫定軍、積極的な貢献確認へ…EU外相理事会 (読売新聞) - goo ニュース
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