舞台となるのは石川県にある加賀刑務所。その看守達を中心とした物語。いくつかの短編から成り、それぞれの刑務官が語り手、主人公となる。そこに国家公務員上級職から刑務官として赴任してきた一人の刑務官がいる。一話、一話に驚きが隠されている。各話の冒頭に元受刑者の刑務所日記が付けられている。そして総てが明らかになって、いやぁ、お見事とうなる。そしてそれぞれに人間というものが深くえぐられる。作者は第14回『このミステリーがすごい』大賞受賞者。解説は私の信頼している池上友樹氏。そこに続編が出たことがあった。楽しみ。☆☆☆☆ほ。
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