カタカナ・ミステリー大全

洋物のミステリーの読書日記。原則は文庫本のみ。

アメリカの警官は、ドーナッツが大好き!

どうぞ、召し上がれ。

『憎悪の化石』鮎川哲也 光文社文庫

2018-10-20 10:16:01 | 和物
 1959年の作品。書評で見て、読んではみたが。昭和の時代が強く匂う。当たり前か。まだ「戦後」が強い。結婚を控えた女性が自殺する。その一方で熱海の旅館で殺人事件。それを追う刑事。残念ながら、時を越えて読むほどのものは無い。トリックというのも、どうだか。☆☆。

『暗殺者グレイマン』マーク・グリーニー ハヤカワ文庫

2018-10-18 23:06:56 | 洋物
 再読シリーズ。久々に。主人公は元CIAの特殊部隊、解雇され、「目撃しだい射殺」指令が出された男、コート・ジェントリーが主人公。裏の世界で一流となり、「見えない男」ということでグレイマンの異名をとる。こだわりは「正義」で、悪の悪を対象とする。ジェントリーの仕事が大企業の邪魔をすることに。その結果、命を狙われ、各国の腕利きチームに狩られることに。人質にかつて面倒を見たことのある双子の少女をとられ、救出に向けてヨーロッパを横断。なかなか魅力的なキャラクターも登場し、アクションもハラハラ。☆☆☆ほ。

『球界消滅』本城雅人 文春文庫

2018-10-16 22:34:05 | 和物
 弱小球団であった横浜ベイズの副GM大野、独自セイバーメトリクス理論でチームを改造、強豪へと。そんな時に、日本球界を揺るがす一大事が。東都新聞の手島、ハーバード大学のアメフト部でQBを務め、一流記者となったが事業へと転属した男。日本球界を一気に四球団とし、大リーグに所属するというとてつもないスケールの話へ。ベイズの選手達、手島、大野の上司立花、東都新聞の社長、さまざまなキャラクターが動いてなかなか面白い。あの策、この策、果たしてどうなるって感じで最後まで引っ張る。☆☆☆ほ。

『純平、考え直せ』奥田英朗 光文社文庫

2018-10-14 11:53:09 | 番外
 主人公坂本純平は下っ端のやくざ。時代が変わって新人が入ってこないヤクザ社会で部屋住みを続けている。歌舞伎町に事務所を持つ早田組、坂本は北島を兄貴と慕う。歌舞伎町ではそれなりの顔、それが組長の出世願望から対立組織の幹部の命(タマ)を獲ってこいと。それを知ったのがたまたま知り合った女。彼女がSNSにそれを、そこから皆が大騒ぎ。止めろ、嘘だろ、やれやれ。現代を感ずる。2010年代後半ということ。純平というのが好きになってしまった。で、どうなったんだよう。☆☆☆☆