カタカナ・ミステリー大全

洋物のミステリーの読書日記。原則は文庫本のみ。

アメリカの警官は、ドーナッツが大好き!

どうぞ、召し上がれ。

映画『県庁おもてなし課』

2013-05-20 23:36:05 | 番外
 有川浩原作。先日、有川さんが映画の宣伝で主役の掛水役の錦戸亮君とテレビに出ていた。『阪急電車』は映画の出来が良かった。原作も『阪急…』に較べると少々弱いかと思い、あまり期待しなかったが、面白かったですね。楽しめます。明神役の堀北真希、悪くはないのだけれど、映画の中で一人で完結しているような。それと吉門役は高良健吾が頑張ってたけど、もう少し年上で重みが欲しいなというのは個人的な思い。最後のテレビシーンはちょっとだけれど、笑えて、じーんと来ていい映画。脚本・監督は『阪急電車』と同じく岡田惠和・三宅喜重のコンビ。原作の味を伝えた手堅い仕事です。☆☆☆☆。

『県庁おもてなし課』有川 浩 角川文庫

2013-05-19 11:06:18 | 和物
 高知県に作られた「おもてなし課」。そこで立てられた企画が、地元出身者を観光特使として高知県宣伝名刺を配ってもらおうとするもの。若手職員の掛水がこれにあたるが、地元出身人気作家吉門から公務員体質に様々なクレームが。吉門担当となった掛水、アシスタントに別部署でアルバイトだった多紀を得て、頑張っていく。そこにかつて高知県職員で伝説の「パンダ誘致論」を唱えた清遠が。地方の県庁を舞台に、地方活性化をテーマとしながら、物語は進む。有川目線はいつもながらに鋭い所をついてくる。それも軽妙に。☆☆☆☆。

『ボーダー ヒートアイランドⅣ』垣根涼介 文春文庫

2013-05-02 23:48:27 | 和物
 久々の続編。アキとカオル。かつて雅を率いてファイトパーティーで荒稼ぎ。その後、大変な抗争を経て、別れ別れとなった二人。柿沢、桃井に加わったアキ、カオルは東大生になっていた。同級生になんと、ベトナムにいった中西慎一郎が。いろんな線が重なってきた。慎一郎の義理の妹アキラの誘いで渋谷のファイトパーティに。そこはアキとカオルの雅のニセモノがいた。大人の柿沢、桃井。大人になりつつあるアキとカオル。カオルと同じ匂いを持つ慎一郎。新たに登場のアキラも独特のキャラで話は大きな渦に。ぐいぐいと読ませる。Ⅳとしては面白い。これだけ合わせれば面白くないと困るけど。☆☆☆☆。