カタカナ・ミステリー大全

洋物のミステリーの読書日記。原則は文庫本のみ。

アメリカの警官は、ドーナッツが大好き!

どうぞ、召し上がれ。

『それでも、警官は微笑う』日明恩 講談社文庫

2010-02-28 10:34:38 | 和物
 再読シリーズ。キチクというあだ名の警官武本。後悔するならやってからという父の教えを守り、ひたすら一直線。潮崎は茶道家元の次男に生れ、刑事に憧れて警官に。このコンビが事件に挑むというのだが、結構内容がきつい。潮崎の台詞は横山モノ、今野モノを読んでいると、ああ、ああ、という感じで、かつてカタカナ専門に近かった頃には分からなかったが。警察とは、罪とは、とかなり深い内容であって、少々重いかも。☆☆☆。

『最終作戦トリニティ』リチャード・ハーマン・ジュニア 新潮文庫

2010-02-11 18:30:53 | 洋物
 リチャード・ハーマン・ジュニアの第三作。これもまた再読(再々々々読くらい)シリーズ。前回は端役だった大統領に名前がついて、大きな役に。主人公の一人とも。もう一人の主人公が大統領の孫で空軍のパイロット、マット・ポントウスキー中尉。どうもハーマンは転落の道に。あのジャックが再び登場し、ジャックのWSOを勤めていたファーリー少佐が相棒となる。シリア、エジプト、イラクがイスラエルを攻撃する。核兵器とガス兵器。この戦争の拡大を止めるために、戦う。前作までのいろいろな人物が登場し、それはそれでいいのだが、なんともな、という感も。ドイツの陸軍しりーずは何作か面白いが、後に女性大統領物になっていくと読まなくなってしまった。☆☆☆で精一杯。

『ウォーロード作戦』リチャード・ハーマン・ジュニア 新潮文庫

2010-02-10 00:04:01 | 洋物
 リチャード・ハーマン・ジュニアの第二作。これも再読(再々々々読くらい)シリーズ。捕虜になった第45航空団。その救出作戦が始まった。スタンセル中佐、ジャック・キャロル大尉、サンダー・ブライアント大尉、ビル・キャロル中尉らが奮闘。救出作戦は陸軍のデルタ・フォースが主導へ。カニンガム大将は空軍を使うべく、スタンセル中佐等に託す。そこに集まった第45航空団の男達。マド空軍少将というどうしようもない奴が登場し、足を引っ張るが、スタンセルの成長物語。なかなかのスペクタルで、カミガミという陸軍レンジャーの曹長は別シリーズでまた活躍することに。しかし、しかし、リチャード・ハーマンJRは、あまりに簡単に人を使い捨てしすぎでないか。これ、日本人としてはちょっとついていけないよな。ああ、どうして彼まで死なせてしまう…。☆☆☆☆。

『果断 -隠蔽捜査2-』今野 敏 新潮文庫

2010-02-06 00:39:27 | 和物
 あの竜崎が帰ってきた。大森署の署長。警察庁中央官房で総務課長を務めていた竜崎が前回の件で飛ばされて、所轄の署長。東大法学部卒のキャリア。国家公務員は昔の武士と同じで、国家のために命をかけると本気で信じている。どう見てもヤサ男。幼馴染の伊丹刑事部長の方がカッコ良かったが。脇役が揃ってきた。貝沼副署長。刑事の戸高。SITの下平とSATの石渡。不良刑事っぽい戸高。心の内を見せない貝沼。敵役は野間崎管理官。強盗事件で三人が逃亡。緊急配備から人質事件。例によっての建前しかない男竜崎が何ともいい味。妻が倒れておろおろもするが、表の顔の時はそれを出さない。息子の勧めでアニメに感動。いや、面白い。警察に代表される日本の組織。竜崎ってのは凄いなぁ。今野の描く警官は安積シリーズもそうだが、独特の味がある。☆☆☆☆☆。