カタカナ・ミステリー大全

洋物のミステリーの読書日記。原則は文庫本のみ。

アメリカの警官は、ドーナッツが大好き!

どうぞ、召し上がれ。

『非国民』森巣 博 幻冬舎文庫

2005-05-28 08:31:51 | 和物
 「ホントかな」「ホントなんだろうな」読みながら、何度も思う。日本の闇、警察の闇。ところどころの情報に「ホント」が入っているのだから、余計に「ホントかな」「ホントなんだろうな」と思う。
 登場人物、極端でよろし。刑事は特に秀逸。善玉が多少弱いかなと。蒔かれた種が伸びきらぬ感もありますが、読ませてくれますね。ページターナーです。終盤でもっとどかーんと行きたい気もしますが、☆☆☆ホ。
 ギャンブル、ちょっとしてみたいような…。

『パーフェクト・プラン』柳原 慧 宝島社文庫 

2005-05-26 05:45:01 | 和物
 テンコモリ、って感じですね。キャラクターが立ってます。濃いような。「このミス」大賞です。新しい書き手は歓迎ですね。いくつもの糸を編みこんでいく。コンピューター、株、他人の子。老人介護。間口広がり過ぎという考えもあるでしょうが、確かに帯にある「ノンストップ」でした。ということで、これは面白い本ですね。テンコモリがもったいないくらいだけれど、それは登場期ならではのものでしょうね。いいですね、それも。ということで、☆☆☆☆。次回も期待。

『ヴェネツィア刑事はランチに帰宅する』ダナ・レオン 講談社文庫

2005-05-09 02:41:06 | 洋物
 ヴェネツィア刑事の二作目を読んだ。このシリーズは買いですね。
 イタリアってこうだろうなって思いながら読んだのは一作目同様。読むとお腹が減ってくる。食に対するこだわりがいいよな。登場人物がだんだん近くに感じられてくる。ただ、今回は奥さんの役、少々不足かな。エレットラ活躍。刑事になったヴィアネッロはこれからのキャラか。
 終わり方は少々予想を裏切り、ちょっと重くなったかなとも。
 このシリーズ、期待していいですね。本編は☆☆☆~☆☆☆☆。

『ラッシュライフ』伊坂幸太郎 新潮文庫

2005-05-04 22:23:44 | 和物
 これはミステリーではないですね。どういうジャンルというべきでしょう。最初に伊坂幸太郎を読んだのが『陽気なギャングが地球を回す』でした。これが面白くて続けて読んだ。文庫本専門なのに単行本を買ったのだから、僕としては珍しい。ちなみに『陽気な…』は映画化されるようですね。
 複数の筋が時間軸を取っ払って絡み合う。人々が絡み合う。ばらばらの糸が捩れていくのですね。
 謎はいっぱいあって、それが減っていくけど、消えないのだな。案山子が出てくるし。
 やっぱミステリーではなく、『陽気な…』とも違っていて、ミステリー読みにはちょっと違う感もあるけれど、まあいいかなとも。伊坂読み向けに楽しめる。そうでないと頭、ごちゃになる。