柳広司の本は初めて読んだ。ジョーカー・シリーズ読んでみたいと思っていたところで、この文庫本を見つけた。戦後、ニュージーランドの元少尉で私立探偵が巣鴨プリズンに現れる。そこでキジマという不思議な戦犯と巡りあう。シャーロック・ホームズ的な推理力のこの男、元捕虜収容所長。ただ、記憶を無くしていて裁判が進まないという。彼の謎、巣鴨プリズンで起きた殺人事件を軸に展開する。当時の日本、日本人、所々に鋭さが。展開は意外。なかなか達者と見た。これでジョーカー・シリーズがさらに楽しみに。☆☆☆☆。
映画を先に観た。この映画なかなかできが良かった。原作を読んで、配役も絶妙であったなと思った次第。主人公は大学1年生。万引きをして逃げるのをつかまる。つかまえた男は走りに惚れた様子。かくして主人公はぼろアパートの住人となる。そこは陸上部の寮だった…。箱根駅伝を名も無い大学が目指す。高校時代の名選手、父が高校の駅伝の監督。道を外れて今の大学へ。走ることへの情熱は熱い。そこに現れたのが、高校時代の一流選手。彼をスカウトして本格的に駅伝に。ぼろアパートに住む面々がチームに加えられ、走り、走り、走る。それぞれのドラマがあって、それぞれの走りがあって、合宿、予選会、そして本番へ。いいのだなぁ。こういうのに弱いのだ。☆☆☆☆☆。