カタカナ・ミステリー大全

洋物のミステリーの読書日記。原則は文庫本のみ。

アメリカの警官は、ドーナッツが大好き!

どうぞ、召し上がれ。

『暗殺者グレイマン』マーク・グリーニー ハヤカワ文庫

2014-03-10 21:16:11 | 洋物
 元CIAの特殊部隊、解雇され、”SOS"「目撃しだい射殺」指令が出された男、コート・ジェントリーが主人公。今は暗殺者となる。依頼された仕事の結果、恨まれて各国の暗殺チームがつけねらう。その一方で、信頼する調教師(ハンドラー)が脅されて、コート抹殺に手を貸すことにも。独自の倫理観の中で、修羅場に向かうコート。グレイマンとは目立たない男という意味だが、かなり目立ちますね。80年代の冒険小説という評もあったが、確かにストレートな感じのアクション満載。これでもかと痛めつけられながらの大アクション。☆☆☆ほ


『神様からひと言』荻原 浩 光文社文庫

2014-03-09 12:37:23 | 番外
 再読シリーズ。というか、忘れて買ってしまい、読み終わっても再読ということ気がつかなかった。主人公の佐倉涼太。人も羨む大手広告代理店を辞め、今は中堅の食品会社の販売促進課に。学生時代はバンドをやって、一時期はプロを目指した。その頃のボーカルのリンコと同棲していたが、彼女は消えてしまっている。少々気の短い涼太。新商品のネーミングのプレゼンで、いい加減な課長と立ち回りを演じて、お客様相談室へ。そこはリストラ予備軍の巣。ということで、先輩の篠崎、上司の本間、同僚の神保など登場のサラリーマン小説。これが結構面白く、かつて読んだことも思い出さずにどんどんと読み進んだ。ということは、☆☆☆☆なんだろうな。読後爽快。正しいサラリーマン小説かと。

『ヒア・カムズ・ザ・サン』有川浩 新潮文庫

2014-03-07 23:04:21 | 番外
 7行のあらすじから生まれた二つの物語。出版社の編集部に勤める真也。幼い頃から品物や場所に残された人間の記憶、想いが見えるという。彼を主人公として、同僚のカオルの父親がアメリカから帰ってくるのを迎えるという物語。『Here Come the Sun』と『Here Come the Sun/Parallel』。この小説も、主人公が勝手に物語を紡ぎ出して行ったのでしょうか。「作家」という人種、「彼らは感情の量が普通の人より圧倒的に多い。」「彼らの脳内にしか存在しない登場人物にそれぞれの感情を付与し、自由自在に物語世界を動き回らせ…」ううむ、確かにそれが作家だと感心してしまった。☆☆☆ほ。

『ワンダーランドで人が死ぬ』K・ブレイスウェイト 扶桑社ミステリー

2014-03-04 22:35:36 | 洋物
 再読シリーズ。アミューズメント・パーク「ワンダーランド」。ディズニーランドは心のライバルというワンダーランドが舞台。主人公はメキシコ系アメリカ人、元ワンダーランドのアルバイト、スタンフォード大を出て、FBIの捜査官から下院議員を経て、私立探偵にして詩人。義父が創業のワンダーランドで人が死ぬ。次々と殺人が続くというお話なのだが、どうしてこの本をとっておいたのか、☆☆。


『悪徳警官はくたばらない』デイヴィッド・ローゼンフェルト 文春文庫

2014-03-02 14:12:47 | 洋物
 再読シリーズ。『弁護士は奇策で勝負する』でデビューの作家。第一作で生まれた弁護士アンディ・カーペンターが主役。第一作で父の遺産を受け継いで大金持ちになったアンディ。彼の事務所の調査員にして恋人ローリーが事件に巻き込まれる。元警官のローリーが宿敵としていた悪徳警官を巡る物語。一人称もので、何故か現在時制で進行する。語り口にテンポがあって、軽く読み進められるのですね。法廷物の要素、犯罪推理の要素とあって、まあまあということで☆☆☆ほ。