朝7時火を着ける。
順調に一時間後には沸騰、あくを取りながら(かまどの場合火の微調整ができないのでぐらぐら煮たまま)9時半には、じわっと手でつぶれるくらいの柔らかさに煮えた。
軽くザルで水気をよけて、バケツへ。
煮上がりの大豆の重さは約15kg。(元は6.5kg)
味噌はね機能のついた餅つき機で、大豆をつぶす。
つぶした大豆が40度台に冷めるまで待って(麹菌は50度くらいで死んでしまう)、合わせておいた塩麹をまぶして、よく体重をかけて混ぜ合わす。ここは力がいる。だが大切なところ。
ある程度よく混ざってないと、大豆だけの部分ができ、傷む可能性がある。
あとは軽くおにぎって味噌団子を作る。
容器に叩きつける。ここでうちは福は~うち~とか鬼は~外~とか、叫びながらやることにしている。節分をやらなくても、ここで毎年豆を蒔くからそれでいいのだ。
出来上がりはおよそ22kg。
お昼前には完成した。
表面を平らにならし、70gほどの塩を表面に振って、ラップをピタッとかける。
5kgほどの重しをのせて、ふたをして新聞紙で(ゴミが入らないように)覆って倉庫へ。
これで夏までほったらかし。
味が出てくるのは早くても1年後からあと。熟成の進み具合いや味、香りなども毎年違う。まさに味噌は生き物であります。
あ、そうそう。午後こいけと倉庫へ樽を運び込んだ時、ふと片隅に小さな容器を発見。
二人とも忘れていたが、7年前の味噌。3年味噌にでもするつもりでこいけが残しておいたもの。
外見はかなり黒く、こわごわと開けてみると、いい香り。
葱だけ散らして夕ご飯に食べてみたが、酸味と香りの濃い赤味噌のような味噌となっていた。昨年の味噌はまだ真っ白い。歳を経るごとに熟成が進み、だんだん赤っぽく(黒っぽく)、味も香りも変わってゆく。
思わぬ味噌のなせるサプライズの重なった一日だった。
やはり味噌は生き物だ。