昨日今日とこいけ休みで、
昨日は朝からワラビ、タケノコ採りから始まり、畑、家の補修(なんせぼろ家)、買い物と一日動き回った。
今朝はまた早朝覚醒から強迫観念も少しあって、午前中はこたつに刺さっていた。
すると突然K君のお母さんがいらした。
(ひげも剃っていない情けない姿で出ると)、先日催促したお金をわざわざ届けて下さったのだ。(今度K君が来るときでいいって言ったのだが)
お忙しそうだったが、日曜日のスクーリング初日のことを聞くと、頑張って(送迎して)行けたそうだ。
だが、早速レポートの提出に四苦八苦しているみたいだ。(B5)2ページ程度ののレポートがどうしてもなかなか線一本書くことさえ難しく、(お母さんは手を出さずずっとそばで見守っているそうだが)6~7時間もかかって、ぎりぎりで夜8時の郵便局締め切りに駆け込んでいる毎日とか。
すでに遅れた(と言っても単位に影響はないらしいが)のもあるとか。
色々な妄想がわいてきて集中できない、もともと調子が悪い日もたくさんあったが、ここにきて朝から、もう歯も磨けない状態になっているとか。疲れ切ってまだ寝ているらしい。
このままでは(K君が)キ○○イになってしまうので、心療内科へ連れて行こうと思ってるのだと。
確かに先日の作文練習の時もそうだったが、板書を写したりするのはもともと少々抵抗があった。でも小学校の時は漢字のドリルも一緒にやったし、計算も、筆算や図はいやがるけど、答えはノートに書ける。
ネモでも医療との関わりは慎重にというお話が出ている。(自信がなかったのか)書くのをいやがる時期があった(今は書ける)というお子さんの例も先日聞いた。
だから僕は彼にも親御さんにも心療内科へ行ったらと言ったことはない。強迫観念も(形は違えど)僕にもあるし。
もちろん彼と僕とは全く同じではないけれど、僕自身、何年も心療内科に通った時期があったが、それで楽になったことは実はほとんどなかったんだよね。
(眠剤もらってちょっと安心したくらい。一番力をもらったのは、ACの自助グループや今のネモの親の会など、自分を語ること、仲間との分かち合いなんだよね)
先日彼に、「(高校進学をいったん)白紙に戻した方がいいと僕は思う」と電話したことを言った。
学校へ行かねばという強いけなげな想いと、不登校の自分とのギャップから罪悪感にさいなまれ、(一日家にいても)実は少しも休めていなかったのではないか?ネモでも休むことの大切さがよく言われていると言うお話をした。
それでも、息子は息子であって、ネモの子達の例がそのまま当てはまるとは思えない、今やっと動き出した息子がうれしい、背中を押してでも家族で頑張って支えていきたい、若いエネルギーに満ちあふれているはずの(小中)9年間を友達と話すこともなく、家に閉じこもって暮らしてきたのはかわいそうだった。以前から思っていたが、この子は何か障害か病気があるのかも知れない、いずれ社会に出て行かなくてはならないし、今まで見守ってきたけれど、もうこれ以上こういう状態でいさせることはできない、引っ張ってでも病院へ連れて行かせたいし、どうしても彼が行きたくないと言えば親だけでも行って来ようかと思っていると。でも息子がどうしても高校をやめたいと言うならやめるのは別に構わないのだ。と話は平行線。
もう、今すぐ完全に休めという段階になっていると思ったけれど、僕はその決定的な一言はついにお母さんには言えなかった。
「彼をよく見て、どうかこれ以上(ってどこまでだ?)彼が辛くなったら、是非腹をくくって休ませてあげて下さい。何かあったらいつでも僕に連絡下さいお願いします。」と言ってお帰りになった。
玄関先での立ち話約1時間。
突然だったし、僕も、まだこの張り切っている時期に、言わなくてもいいことまで言ったかも知れないと思う。
何となくだけど、もうこのお母さんに言うチャンスもこれが最初で最後というような気持ちになって、僕も途中(お互いにだけど)語気が強くなった瞬間もあった。
「思い切って親子で1~2年遊んだらいかがですか?」ってとんでもないこと言ってしまったんだけど、やっぱり「とんでもないです」って言われてしまった。
親御さんにはうまく言えなかったけど、やっと義務教育の長いトンネルを抜け出て、これから親御さんが腹をくくって休ませれば彼もやっと充電できるように思うのだけれど。
「先生(僕のこと)のようになんでも、それでいいんだよ、いいんだよではこの子は出て行かない」って。
親御さんの気持ちも考えてみれば、やっと念願かなって動き出した(ように見える)息子を、今何を言われても止めることなどできないのだろうなと思う。
僕もなぜかそうなんだけど、彼ら親子にとっても今一番苦しいつらい時期なんだろうなと思う。
幸いに、親御さんが行かせようとしているのは、母も二年前に5ヶ月間リハビリした、僕も歯科や(実は心療内科も)行ったことのある(日本の中でもかなり意識の高い)病院。
いい先生に巡り会って、休ませて下さいって言ってもらえないかなと祈る。
思えば、昨年の夏休み、それまでゲームや雑談でも通ってきていたK君が突然シャッターをおろして来なくなってしまったことは以前も書いたと思う。
通信制を視野に入れて、少しお勉強モードへ持っていこうとして、そのやり方が性急過ぎて拒否されたのかな?とずっと思っていた・・・・けれど、
本当は高校進学そのものを(無意識に)拒否したのではないかな?中学卒業後の進路を決めない(白紙にしておく)という選択肢もあったはずなのに、僕の未熟さで提示できなかったからなのではないかな、結局(通信制とは言え)高校へは所属しておいた方がいいというような僕の押しつけに対する拒否だったのではないかな?と思ったりしている。
あと少し、どうか乗り切って親子ともども楽になって欲しい。
そうしたらきっと僕も楽になれる。
頑張って、どうか頑張ってK君、休むことを選択して欲しい。。
彼ら親子ともまたいつか笑って会える日が来ることを信じて待ちたい。