カナリアな日々

百姓になって15年目。補習塾カナリア舎はフェードアウト中。小麦、蕎麦、大豆などを作っています。

タオー老子

2007-08-30 07:12:03 | つれづれなる想い

Kクリニックの心療内科では気にしすぎと言われ、あねさきでは病名のオンパレード。
ネルボンもSSRIも副作用が出て、やっぱり西洋薬は怖いなと思った。


だけど、やっぱり予期不安もあり、そこで思い出したのが、同じKクリニックのM先生。(女性)もちろん西洋医学の医師だが、最先端のKクリニックでは唯一?の漢方医でもある。


以前たまたま咳かなんかが長引いて総合内科を受診したときに、担当した先生。

もう数年前になるんだけど、とにかくよく話を聞いてくれる人だった。
僕にこんなに時間取って次の人は大丈夫なの?って気にするくらい。
二度寝ができないなんて話まで、聞いて下さった。(自分もそうだそうで、呼吸の仕方を教えてくれたり結構盛り上がった。)


こいけも入所者を連れて、時々その先生にも会うそうで、やっぱりすごく話をよく聞いてくれる先生として知っていて、「僕が漢方でどうかな?」って相談したら「M先生はいいわ。M先生のとこ行ってらっしゃい」って背中押してくれたので、予約入れて昨日行ってきた。


ほんの数年前まで、先生もパニック発作の経験から新幹線に乗れず、岡山まで各駅停車で行って大変だったとか、ソウルへ漢方の勉強へ向かう時に飛行機に乗れないので、浮き輪を持ってフェリーで行ったとか。その後自律訓練法やここ数年は座禅などで、今はのぞみも飛行機も乗れるようになったみたい。


気の流れを良くする漢方を処方してくれた。
中国三千年の歴史にしばらくすがってみます。


で、次回の受診までに読んでおいてねと出された宿題が、タイトルの本。


写真は、4月に植えた大玉すいか。
狭くて、今年は特に木にはさまれたこんな場所にしか、植えられなかったのに、けなげに実をつけてくれた。
070828_102319

コメント

どうすべぇ

2007-08-24 23:36:00 | つれづれなる想い

父から電話。

腰を痛めて動くのも困難で、自分も近くの外科を受診するので、土曜日の母の方の受診(こっちは咳が続いている)に付き添ってもらいたい、とのこと。


毎日、鬱々と薬と自分の不安とで精一杯のこのときに、と思うけれど、仕方ないので実家へ行ってくる。もしかしたら頑張って誰かのお役に立てば元気が出るかも知れない。


僕「今ちょっとうつになっちゃったんだよね」

父「朝○龍みたいなこと言ってんじゃないよ」


この人ギャグのつもりで言ってるんですね、きっと。こういう人だったのだとあきらめて、付き合うしかないのでしょう。


ゾロフト(SSRI)は3日飲んだけど、下痢や吐き気やイライラなどの多分副作用が出て、(調べると飲み始めは出ることがあるらしいのだけど)、いよいよ食欲も落ちてきて、こいけのせっかく作ってくれた食事も残すほどになってしまって、(そんなこと今までないもん)、飲むのやめちゃった。


今週だけで、3kgやせた。

コメント

SSRIを使って自分の資質を変えるべきだろうか?

2007-08-22 00:03:58 | つれづれなる想い

TFTの本を読んで、いくつかのタッピングのやり方(アルゴリズム)を試してみた。鎖骨の下のツボが青くなるほど。

(トントンと二本の指で5回ほど2~4ヶ所のツボをたたくだけなのだが、僕の場合は服用している薬の関係で内出血しやすい)しかし、本にあるような劇的な改善は今のところしていない。ただ睡眠に関しては、なぜか質が改善しているみたいだ。

それでも、この療法が自分にとっての最後の綱という思いは消えず、昨日の朝、例のクリニックに電話したところ、今日も明日も初診枠が空いているそう。
なので早速受診してきた。

そして、そのクリニックでTFTをしてもらい、劇的な改善をしたと報告したかったのだが、(実際に医師にもその期待を告げた)残念ながら昨日の結果はそうできないものだった。

以下はその医師が述べた事実であり、その病名や今後の治療方針などについて、にわかに100%信じて受け入れられるものではなく、相当ショックを受けた部分もある。

病名は広場恐怖症+(重いパニック発作を伴わない)パニック障害、(明確な強迫行為を伴わない)強迫性障害(OCD)、気分変調症(慢性の軽度うつ)。
全て生まれて初めての診断名だ。
(心の中では長い間共感してきた部分が少なからずあった病名もいくつかあった)


長い間の症状があるので、TFTにはあまり期待できず、まずはSSRIによる薬物療法がいいだろうとのこと。が~ん。


しかし、結局後半で医師は、大きな音のイメージの強迫観念について(本には掲載されていなかった)複雑な手順のタッピングの手法を試してくれた。
しかし最初の数回は、直前に病名とTFTが効かないと言われたショックがあとをひいて相当内心動揺していて、ほとんど苦痛の値が下がらなかった。


しかし数回後、だんだん(なんせ先生があちこちたたけって言うものだから)そちらに気を取られて、しまいにはそのイメージを頭の中で持ち続けることができなくなり、(いつまでも苦痛値が下がらないのも、先生に悪いような気がしてきたこともあり)最後は2とかと答えた。(最低=苦痛の全くない状態:は1である)。


医師は「少し効いたかな?」なんて言ってた。まぁどうだかわからんけど、「最初のうちはかなり先生の診断に動揺していて」と答えたら、「(TFTに)随分期待感が強かったみたいだから、少し期待させないように(プラセーボ効果を外すことを?)した」とか言っていた。


で、そのあとトキシンと呼ばれる毒素の簡易測定もしてくれた。
トキシンとは、からだのエネルギーバランスを崩し、TFTの効果もなくしてしまう毒素のことらしい。
食べ物や、洗剤、シャンプー、などその人によってさまざまな原因毒素があるようだ。


やり方はいたって簡単、アルコールを例に取ると、先生が「手が下がらないようにして」と言いながら、僕が肩の高さまで上げた右の手の甲を上から軽く押さえていて、僕が「アルコール、私は健康になりたい」と言うと、そこで右の手の甲が若干脱力し、トキシンとわかるようなのだ。大丈夫な物質は脱力しない。やっているうちに、確かに右手の甲の一部が「健康になりたい」と言った直後に一瞬微妙に脱力するのがわかるようになった。


そうやって、いくつかの(僕にとっての)トキシンとなっている物質、そうでない物質がわかった。


いくつか例をあげると、
洗剤:現在のボールド×、(じゃ、いくつか思いつく洗剤の名前言ってみてって言うので)アタック×、他に思いついた洗剤がダッシュ(あ~あ)だったのでそれをやったら○。いや~帰り寄ったホームセンターにはなかった。トップとかアリエールとか次回聞いてみよ?(取り敢えず同じライオンのブルーダイヤを今日購入。)

柔軟剤:ソフラン○


シャンプー;銘柄不明ながら現在のシャンプー×、(以前使ったことのある)トニックシャンプー○(購入)


リンス:現在のリンス○


食べ物:「何食ってもうまいんです」とまた言ってしまった僕。予想通り、米、パン、麺類、コーン、大豆など○


アルコール:(現在主に飲んでいる)ウイスキー×、ビール○で終わりそうだったので、先生に申し出て、更に焼酎×、日本酒×撃沈
少なくとも二ヶ月はビール一口くらいで我慢することということになった。はぁぁ~、今度ワインとブランデーも聞いてみるかな。(しつこい)


うち帰ってビールを一口飲んじゃおうとしたら、うちはビールでなく、更に安い発砲酒風のリキュールなんすけど。大丈夫かいなとか思いつつ昨晩はそれ一缶飲んじゃった。


まだ受け入れていない部分、ショックな気持ちの方が大きいが、しかし、先月末に受診したKクリニックの先生も「気のせい」とは言ったけれど、敢えてあの場面で今日の病名をもし僕が聞いていたら、「そういう傾向もありますね」と答えたのかも知れないなと思う。


それにしても、ちょっとデリカシーに欠ける告知の仕方だったかなと思う。いずれにしても病名は単なるレッテルに過ぎないのだが、結構なショックだった。早くも告知され体験。


しかし、パニック障害も強迫性障害も気分変調症も、取りようによっては一つ一つは割と軽度なのかなぁとも思える。でも(もしかしたら)30年間も引きずって長引いてきたこと。いったい僕の人生って?


完全に納得したわけではないが、しばらくはこのクリニックに通ってみようかと昨日のうちは思った。TFTも自分で続けながら。二ヶ月禁酒はどちらにしてもやってみる。


SSRIはジェイゾロフトという(調べたら昨年7月発売の)新薬。日本で3番目に認可されたSSRIらしい。しかし僕はすぐに新薬に飛びつく医者はあまり信用できない。日本での臨床例が少なすぎるので。薬価は1錠137円。これからどんどん量が増えていくだろう。


「ささいなことにもすぐに「動揺」してしまうあなたへ。」の中に、HSPにとっての医療という記述があった。実は今日図書館に返却しに行って、もう3週間借り直して来た。(こいけが今度は読む。)


「SSRIを使って自分の資質を変えるべきだろうか?」と題して、著者はその手法に懐疑的なスタンスを述べている。


どうか、自分の資質である敏感さを考える時には、セロトニンのように、ひとつのことですべてを説明しようとする流行モノには注意してほしい。ここで、薬を使うかどうか決断する時に、考えるべき問題をいくつか提起したい。

まず、あなたはどれぐらい自分に不満を感じているのだろうか?
次になりたい自分になるために、一生その薬をのみ続ける気があるのだろうか?
~以下略』
                                ・・・・本文より


僕はこのスタンスに深く共感した。
SSRIを何ヶ月かのんでみるのか(あのクリニックへ通い続けるのか)はもう少し考えたい。今自分は、できればもう通いたくないと思っている。


なんせ3ヶ月はのまないと効果があるかどうかもわからない。その後も最低2年はのまねばならないらしい。付き合いきれんよ。


この数ヶ月の思わぬ苦しみの中で出会ったHSPの概念やTFT療法、これは大きな出会いと感じる。


今がこの人生での僕の一番の底であり、転換点であると信じたい。
欽ちゃんのように、もう少し耐えて、いつの日か(もうそんなに待てないよ)もっと人生を楽しめる日が来ることを心から願っている。もうそろそろ楽になりたい。

コメント (3)

興味を持ったぞ!TFT(思考場療法)

2007-08-16 07:29:54 | つれづれなる想い

ネモへも行けなくなって鬱々としている時、こんな心理療法があることをネットで知った。


TFT
は、Thought Field Therapy の略で、日本語にすると「思考場療法」。


ツボを何ヶ所かたたく(タッピングする)だけ。数分という短さ。
即効性があり、(早い人は5分とか)
副作用がなく(ツボを軽くたたくだけだもん)
自分でできるので、お金もかからず、
その効果がとても広いらしい。

(不安、恐怖、依存的衝動、心的外傷(トラウマ)、怒り、罪悪感、強迫、パニック、自己破壊的状態、抑うつ、身体的疼痛、恥、能力の向上、イメージの困難さ、時差ぼけなど。)


日本TFT協会


にわかには信じられないけれど、
TFT(思考場)療法入門(ロジャー・J. キャラハン著)のレビューを読むと、結構効いている人がいるみたい。

51r0q2wz5kl__aa240__1







なんだか神経がここのところピリピリしていて、わらにでもすがりたい僕。
早速この本を注文した。


しかも、日本TFT協会の会長の心療内科医がなんと姉ヶ崎にいるじゃん。
こいけの実家へ行く途中だ。


てことで、早速初診のアポを取ろうとしたけれど、今週はお盆休みらしくて・・・でも先生の電話に直接転送されたらしく、少しお話することができた。
優しそうな声だった。


TFTは初診(約40分~60分)の中で施術可能、その後のフォローアップはできないみたいだ。(医療保険だからね)


来週お盆明けたら予約してみるかも。


簡単な方法ならば色々なHPに出ているので、僕もここ数日ちょっと自己流でやってみているのだけど・・・今のところ劇的な効果はあまり感じられない。


ただ・・・もうネルボンなど飲んではいないのだけれど、(心臓の主治医からもらっているデパス一錠とマイスリーっていう超短時間型の眠剤だけ)ここ数日朝まで眠れるようになったかも。


早朝4~5時頃、トイレに一回起きるのだけれど、そのあと絶対二度寝できなかったのが、目覚ましが鳴る6時半頃までもう一度眠れているなぁ。これは最近記憶にないほど珍しいこと。


これがタッピングの効果かどうかはもう少し検証してみないと不明。

コメント (4)

上司と部下

2007-08-15 17:25:33 | つれづれなる想い

「ささいなことにも~」を読んで、自分もHSPと確信した。


社会には、大きく分けて前線で戦う戦士階級と俯瞰(ふかん)してものごとを見る相談役階級(僧侶など)の二つがあって、HSPは相談役の方が向いてるんだって。あとはいかに"神経の高ぶり過ぎ"をコントロールしていくかかな?


ところで、一昨日半年ぶりくらいに父より電話。
僕とこいけは、2月末の父の白内障の手術以来、父とは冷戦状態だと思っている。


先日もそんなこと忘れたかのように恒例のお中元を贈ってきた。少しは悪かったとか思って贈ってきたのかな?と、お礼の電話をしても、その件はまるで始めからなかったかのようだった。
そもそも親から子どもにお中元ってのもなんだか変だと思うけれど。


開口一番
父「相変わらず家でくすぶってるのか?」
僕(はぁ?、いやな言い方するなぁ・・)「くすぶってるよ」


弟一家が前日に日帰りで遊びに来たそうだ。
それと、庭の水栓とホースとをつなぐアタッチメントが割れたみたいなので、買って宅急便で送って欲しい(実家まで持って来ると大変だろうから)と。そういう用か。


家には相変わらず来て欲しくないみたいだ。


以前僕が付けたやつだ。どこのホームセンターにも売っている200円くらいのもの。(ホースがカチッと蛇口にはめ込まれるやつね。)


実家の近くに大きなホームセンターはないのだが、駅前のショッピングモールにもあるだろうと言うと、昨日ちょっと見てきたけれどなさそうだったと言う。


「サービスカウンターへ行って、蛇口とホースをつなぐやつありますか?って聞いてみ?そうすればあるかないかわかるから。あとは100円ショップにもあるかも」って答えたら「行ってみる」って。
その後何も電話がないからなんとか見つけたのだろう。


きっと父はもう、僕らを怒らせたことなどとっくに忘れているのだ。と言うより、そういう気持ちが始めからないのでは?と思う。ここのところ、そういう人の気持ちのわからない人たちとの付き合いで傷つけられることが多いな。


僕らの方からは電話していないんだけれど、そのことは何も困らず、自分が困ったことはベッドから蛇口のアタッチメントでも気楽に頼んでくるのだ。


僕と弟は部下、父は上司。そういう関係だと最初からわかっていれば、もっと割り切れたのになと思う。

コメント

こいけ家のお盆

2007-08-12 14:24:18 | インポート
こいけ家のお盆
一日?早いけど、義兄が体調をくずされて義姉とこいけと迎え火。ものすご暑さと緊張~。

コメント

川崎の東急ハンズに来てます

2007-08-09 13:25:07 | インポート
川崎の東急ハンズに来てます
リトルジャマー発見。うちから55分で着いた。

コメント

図書館へ行って来た

2007-08-07 23:21:19 | ひきこもり・不登校

ささいなことにもすぐに「動揺」してしまうあなたへ。
エレイン・N. アーロン (著)

以前からちょっと興味のあった本。

今まで市の図書館って遠いので利用したことがなかったのだけれど、検索したら蔵書にあったので、こいけと町の方へ買い物へ行くついでに、借りてみた。


ついでに名探偵ポアロのDVDと、手塚治氏の旧約聖書物語(1~3巻)を借りてきた。当たり前だけどこれでタダなのな。
昔はコミックスなんかなかったけどな。

HSPとは、”The Highly Sensitive Person”の頭文字をとった略語で、”とても敏感な人””敏感すぎる人”のこと。

具体的には、

・同じ刺激を受けても他の人より強く反応してしまう

・ちょっとしたことにもすぐに動揺してしまう

・「神経質」「臆病」「引っ込み思案」「弱虫」などのレッテルを貼られがちな人

ということになる。


この本の著者エレイン・N・アーロンさんも、自分自身がHSPであるとカミングアウトしている。


本の最初の方に『自己テスト』がある。(とある方のブログよりの無断転載)

あなたはHSPだろうか?

次の質問に、感じたまま答えてください。少しでも当てはまるのなら「はい」と答えてください。まったく当てはまらないか、あまり当てはまらない場合に「いいえ」と答えてください。


・自分をとりまく環境の微妙な変化によく気づくほうだ

・他人の気分に左右される

・痛みにとても敏感である

・忙しい日々が続くと、ベッドや暗い部屋などプライバシーが得られ、刺激から逃れられる場所にひきこもりたくなる

・カフェインに敏感に反応する

・明るい光や強い匂い、ざらざらした布地、サイレンの音などに圧倒されやすい

・豊かな想像力を持ち、空想に耽りやすい

・騒音に悩まされやすい

・美術や音楽に深く心動かされる

・とても良心的である

・すぐにびっくりする(仰天する)

・短時間にたくさんのことをしなければならない時、混乱してしまう

・人が何かで不快な思いをしている時、どうすれば快適になるかすぐに気づく(たとえば、電灯の明るさを調節したり、席を替えるなど)

・一度にたくさんのことを頼まれるのがイヤだ

・ミスをしたり、物を忘れたりしないようにいつも気をつける

・暴力的な映画やテレビ番組は見ないようにしている

・あまりにもたくさんのことが自分のまわりで起こっていると、不快になり神経が高ぶる

・空腹になると、集中できないとか気分が悪くなるといった強い反応が起こる

・生活に変化があると混乱する

・デリケートな香りや味、音、音楽などを好む

・動揺するような状況を避けることを、普段の生活で最優先している

・仕事をする時、競争させられたり、観察されていると、緊張し、いつもの実力を発揮できなくなる

・子供のころ、親や教師は自分のことを「敏感だ」とか「内気だ」と思っていた

以上の質問のうち12個以上に「はい」と答えたあなたはおそらくHSPでしょう。
しかし、どの心理テストも、実際の生活の中での経験よりは不正確です。たとえ「はい」がひとつかふたつしかなくても、その度合いが極端に強ければ、そんなあなたもHSPかもしれません。
 
この本があなたにとって自分をよりよく理解するための、また、今日のそれほど敏感でない世界でいかに自分を活かすかを学ぶための助けになれば幸いです。

ちなみに僕は18個あった。(こいけは10個)
ちょっと読んでみようかと思っています。

近くの渓谷の洞窟プール
070807_144801

コメント (4)

「内気な自分の活かし方」(本多信一著)より②

2007-08-05 19:03:01 | ひきこもり・不登校


かつて70代ぐらいのご婦人が当方の事務所を訪れてきて、「実は私、4人の子を産みました。上の3人は秀才で東大を出て、いずれも米国で大学教官になっています。4番目が内気のせいか、集団嫌いなのか、ずっと家にいて引きこもり人生を過ごしております・・・」と悲しそうな表情で述懐するのです。


(はは~ん、その引きこもりのお子さんのことが心配で相談に来られたのだな・・・)と思いましたが、黙って傾聴していると、


「上の3人ってひどい子です。米国人のお嫁さんってマザコンを嫌うせいか、夫が帰国することを許さないのです。ですから、私の夫の葬儀にも3人は帰国しませんでした。
それにひきかえ、4番目の子は心根が実に優しいし、いつもニコニコと家に居てくれてます。夫の介護もしてくれましたし、私のことも心から大切にしてくれるのです。


本多さんに知って頂きたいのは・・・世間常識としては東大を出てエリート人生に進むことは、本人にせよ親にせよ、大成功とみられていますよね。ですけれど、私の今の実感としては引きこもりの4男の子を持ったことはものすごく幸せ、というものです。世間では家にブラブラしていて働かず、結婚もしない人を"ダメな人"と見るでしょう?ですけれど、それは全くおかしな見方だと思います・・・」


と、そのように述べられたので、私としては心から同意したものでした。


それはもちろん、自分の本質があまり「世間交わり」というものをせず、近年は収入目当ての仕事をほとんどやらず、相談の営み以外は貧しくてもブラブラと生きている在り方が、その4男坊氏に似ているからです。



そう、私も親の家に同居して父の晩年を看取り、2007年の今は90歳の母の晩年を世話しつつ生きています。東京に生まれ、父母の家に同居しつつ生涯を過ごすなんて世間一般からすれば申し訳ない限り、とは思います。
地方出身の方々はマイホームづくりに必死の人生を持つことでしょうから。
でも、子として父母の晩年を看取ることは大切なことだと考えています。


そんな自分の在り方と照らし合わせて、そのご婦人の述懐には納得していたのです。


ですから私は、「家にずっと居て、ブラブラと生きる在り方の"引きこもり派"の男女は、ご本人に納得が出来さえすれば・・・それも成功の一つ」と考えているわけです。


そんなゼイタク者を許してはならん、という考え方もあるでしょう。でも、人間って犯罪をしない限り、どんな生き方も許されるのです。会社勤めをせず、ず~っと家にいても、結婚せず生涯の独身でもいい、ということです。


むろん、世間からの"非難の風"は感じられるでしょうが、「自分は自分の道を行く!」と言い聞かせ、ご本人が納得を持てば・・・それも一つの成功と考えましょう。

コメント

「内気な自分の活かし方」(本多信一著)より①

2007-08-05 07:39:22 | ひきこもり・不登校

(先日の休○う通信に載っていたのを、無断転載です。)


自分はよく奥多摩の深山幽谷あたりを歩いていると、(人間も自然の一部なのに、一体どうして鳥や樹木や虫のように生きられないのだろうか?なんで人間は、不自然な「お勤め」をするようになったのか・・・)と考えてしまいます。


この感慨は中学時代あたりから学校へ行けずに森の中をさまよいつつ、(一体どうして世の中に学校なんてあるのか?鳥や虫や犬猫にはそんなものはないのに・・・)と考えていたことと同じ内容なんですね。


つまり、15歳の頃と65歳の今とで、集団嫌いの個性が変わらないのです。そんな私にとって、山あいの農家の人々がゆったりと自給自足している姿が理想に映ります。会社や官庁のお勤め人となるより、どんなに貧しくとも自給自足の人生の方がいい、という考えは変わりません。


ですから、「ずっと家にいて、引きこもり生活を続けています・・・」という人たちと出会うと、ご本人方の(自分は一人前の人とは言えない。なんとかしないと・・・)との焦燥感をわかった上でも、それでいいんじゃないですか、とついつい口にしてしまいます。



むろん、ご本人が(この状態では困る・・・)と考えて相談に来られるケースが十中八、九ですから、「あなた方の在り方こそ理想的人生なのです!」と本音を口にしても、必ず反発されてしまいます。
相談とは相手の要求を実現するためのお手伝い、ですから、「引きこもり脱出→勤め人への就業」が願望なら、その目的に沿って助言を致します。


でも、自分の本音としては、(あのですね、実は今のあなたが最良の在り方なのかも知れませんよ・・・)との思いが去らないのです。私はよく、ある落語を思い出すのです。


叔父さんがブラブラと働かずに生きている甥に、
「おまえ、いつまでブラブラしてるんだ、ちゃんと働きなさい!」
というと、ブラブラ男は、

はあ。でも働くとどうなるんで?」と尋ねます。

「そりゃあ、おまえ。働くとお金になる」

お金が入ると、どうなるんで?

「そりゃあ、お金が入るとブラブラ生きられるよ!」

それじゃあ、今と同じだ・・・


と、そんな問答となります。
私にはこの甥こそ「真の哲学者」と思えるんです。


お金を沢山持ってブラブラしているのと全くの金欠でブラブラしているのとでは、大差があるように思うでしょうが、実はほとんど差はないのです。そんなことを考えてます。

コメント