ちょいスピでセラピー的なKizukiの日々

色んな世の中の出来事、セラピーなどから気付きを得て、ありのままの自分に還ることを目指して生きてます。

論駁された感が・・・

2016-06-06 09:02:13 | 宗教

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先日1か月ぶりくらいにエホバの証人の方とお会いしました。
ずっとバタバタとしていて時間がとれなかったためです。
前のときに「もう教えてもらうのはやめたほうがいいかな・・」とチラと思ったということを書きましたが、やっぱり1回聖書を通読するまではその解釈の点について教えを乞うたほうがいいかな、と思う気持ちもあって細々と続けています。
でもこの日もどうなんだろ、と思ってしまったことがありました。



以前にカバラの講座で先生が生命の樹の「マルクト」のことを「神の王国」と呼ぶこともあるという話をされていた時、ふと、
「そういえば、聖書にも『神の王国』という表現が出て来るけれども、イエスの母のマリア様はカバラを信奉していたわけだから、ではその子どもであったイエスもカバラを知っていたはずよね。そう考えると『神の王国』という言葉はこの生命の樹のマルクトのことを指して言っていたのかもしれないわね。」
とおっしゃったことがあった、という話は以前にもこのブログで書きました。
で、もしイエスがこの通りでマルクトの意味で「もうすぐ神の王国がやってくる」と聴衆に話していたのだとしたら、その「神の王国」とはエホバの証人の方が説く「神の王国」とはまったく違う意味になってしまう。
彼らは文字通り、サタンの支配する世ではなく神が支配する世がやってくる、ということを言っているのですが、マルクトの「神の王国」ならば、その意味するところは「神の啓示を受けそれをほんとうに自分の腑に落とし、地に足付けて生きて行く人々ばかりがあふれる世の中になる」というほどの意味になるからです。
このことについて私はエホバの証人の方に会った時に尋ねてみたい、と思っていました。
「神の王国」という文言がどんなシチュエーションで語られているのか、どんな前後の言葉のなかで語られたものなのか、それによっては「こう」と受け取るしかないものだ、というようなことを彼らはよく知っているであろう。
けれど、もし「神の王国」という表現が聖書のなかでたった1回、いやほんの数回しか登場していないようなものであればカバラの先生がふと思いついてつぶやかれたように、「神の王国」とは生命の樹のマルクトのことを指して揶揄して言ったにすぎない、という解釈も成り立つかもしれない、と思ったからです。



さて、その日は彼らの協会が発行している「聖書はどんなことを教えているか?」という冊子の中の「ほんとうのイエスとはどんな人だったのか?」という章について学びました。
そもそも名前からして「イエス」を名前、「キリスト」を名字のように思っている人が多いということや、イエス・キリストといえば預言者に過ぎないと思っている人や、ただの善人だと思っている人も多いことや、かと思えばイエスもまた神なのだ、と教えている宗教もある、だから正確に正しいことを知る必要があるのだ、なぜならば聖書には「イエスを通してしか神に近づけない」と書かれている箇所があるから、私たちはイエスのことを積極的にもっと知ろうとするべきなのだ、というのがエホバの証人の方の言い分です。
最初に私は尋ねました。
「そもそも同じキリスト教のなかでさえ、イエスを神としたり、いや違うと言っている一派がいたりするのはなぜですか? 同じ聖書を読んでいてどうしてそれほどまでに違っているのですか?」
すると彼らはこう言いました。
「キリスト教の人たちというのはそんなに聖書に親しんではいないのです。たいていは教会に行って牧師さんの講話とかから聖書に書かれている内容を知るに過ぎないような方が多いんです。牧師さんは聖書のある特定の部分だけを抜き出して説明したりしますから、そういう誤解も多くなってくるのです。」
それはそういう部分もあるかもしれないけれど、ではどうして一般人に教えを説く牧師さんがそういう作為的なことを行うのだ? という背景をもっと知りたいと思いましたが、どうやらエホバの証人の方もほかの宗教のことはそんなにご存じないご様子でしたので、それ以上の質問はやめました。



続けて、私は「神の王国」の解釈について尋ねたんですよね。
そうしたら彼らは言下にこう言いました。
「その正誤を論じる以前の問題として、もし仮にそのカバラとやらのマルクトの意味としての『神の王国』に過ぎないならば、キリストが死んだ意味がなくなるじゃありませんか。」
キリストは最初の人間であったアダムとイブが犯した罪が、後々の人類にまで遺伝子として受け継がれていったため、どこかでその人類の原罪を断ち切るための犠牲として死にました。
でも、「神の王国」が神の啓示を受けながら地に足つけて生きて行く世の中、という程度の意味だったら死ぬ必要なんてなくなってしまうではないか、だとすれば聖書のストーリー全体が壊れてしまい、意味をなさなくなるではないか、ということをおっしゃったわけです。



それは聖書そのものが絶対的にすべて正確で信頼に足る書物だ、という前提ならそういうことになるでしょう。
でも私はエホバの証人でもなんでもないし、聖書そのものの信頼度だってまだ全幅の信頼をおくものだとまでは思っていません。
どこかで書き換えられた可能性がある、という説が出てくれば「ほほぉ、そらそういうこともあるかもな。」とすぐにそちらになびいてしまう程度のものです。
だからそこはちょっと横に置いておいて考えるなら、その「死」において意味をなさない非業の死を遂げた人なんてこの世にゴマンといるではありませんか。
キリストもその1人に過ぎなかったというだけのことかもしれない。
そういうレベルの見地にたてば、彼らの「そんなことをいったらキリストの死が無意味なものになってしまうではないか。だからその解釈は成り立たないのだ。」という返答はこのうえなく陳腐です。
けれど、エホバの証人の方は“静かな剣幕”というのがふさわしいような形相で私の質問に対してお答えになりました。
彼ら、聖書の証人であるエホバの証人としてみれば私のような質問自体がまったくもって陳腐なものに過ぎないのでしょう。
彼らのなかでは湧き起こらないような疑問でしょうからね。



続けて彼らはこうもおっしゃいました。
「そもそもマリアがカバラを信仰していて、マリアの子だからイエスもカバラを信仰していた、っていうのはその証拠でもあるんですか?」
「カバラの祖というのは何なんですか?」
「それは信頼にするに足る証明するものを持っているものなんですか?」
など。
そう言われるとカバラって曖昧なものかもしれません。
でも少なくとも推理の仕方としてある信仰を親が持っていたからその子もその信仰を是とするようになる、というのはごく自然な推理ではないでしょうか?
時代背景的にいったって、親は絶対というような時代なんですから。現代ならば別ですけれども。
そこに「証拠でもあるのか?」という突きつけ方自体、そんなにわたし、「証拠」ばかりが好きなわけじゃないんで~としか言いようがありません。
「証拠」がなくても興味があるものにはあるし、好きなものは好きですし。
私は彼らに「私はオーラソーマというものをやっていて、そこに生命の樹が登場してくるところがあるのでそこからカバラに興味を持って、今習いに行っている」ということを話しています。
ならば、人が好きでやっていることに対して、そこまで「その証拠は?」とか「カバラってそこまで信頼していいものなんですか?」と詰め寄るような真似をしなくてもいいではないか、と思います。
人が好きでやっているものに対してけなすような人はそれだけでイヤです。



エホバの証人の方たちというのは皆さん、とても穏やかです。
いきりたって喧嘩を売る、というようなモノの言い方は決してされません。
しかし、私の質問に対してお答えになった時の彼らの目つきというものは人を刺し殺すような迫力がありました。
下手なこと言ったら許さんぞ、というような静かな怒りに満ちていました。
誰だって自分のすべてをなげうって、と言ってもよいほどの信仰に対してそれを根底からくつがえされるようなプライドを傷つけられることがあれば許せないに違いありません。
気分がよくないに違いありません。
それと同様のことが私にも起こっているんだ、というシンプルなことにどうして気付かないんでしょう?
私は彼らと議論をしようとは思っていません。
聖書については圧倒的に知識量が違うので、土台となるレベルが違う者同士で議論をしたって話にならないことはわかっているからです。
けれど、ちょっと質問をしただけで、彼らは「証拠」を引き合いに出して、そんな疑問をもつこと自体がおろかなのだ、聖書をよく読みこめばそんなたわけた疑問自体を抱かなくなるのだ、という態度でこちらを責め挙げてくるような回答の仕方をしてくるんです。



このときも彼らの、おだやかな口調と表情はたもってはいるけれども目が怒りに燃えているような迫力を帯びて迫ってくるのを感じて、私はひるみました。
こちらはそれで勝負を決めようと思っているわけでもないのに向うが勝利宣言をするような気迫で詰め寄ってくるとダチョウ倶楽部ではありませんが、「どうぞ、どうぞ」とそんなに勝ちたいならどうぞ、と場を明け渡してしまいたくなりますよね。
このときも私は彼らの迫力に押されて、思わず「もうこの質問はいいです」と引き下がりました。
内心ではなんも納得していませんけれども。
なんだかな~
気分的に釈然としないものが溜まっていくんですよね・・・
自分が信じているものにプライドを持つことは大切だろうけれど、それで相手を押し切ろうとしないでほしいわ、と思うのでした。





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