団塊的“It's me”

喜寿老(きじゅろう77歳)の道草随筆 月・水・金の週と火・木の週交互に投稿。土日祭日休み

高齢者の運転免許証

2016年12月06日 | Weblog

高齢者の運転免許証

 妻が誕生日を迎えた。5年ぶりの免許証の書き換えである。妻はペーパードライバーなのでゴールド免許なのだ。たった30分で再交付されたという。私も今年の7月に免許証の書き換えだったが、3年前に交通違反で減点されていたので半日がかりだった。もちろんゴールドは剥奪された。

 私は最近思う。日本全国で高齢者の運転する車の事故が起き、巻き添えをくって将来のある若者や子供が命を奪われている。80歳まで生きた老人が10歳にもみたない子供の命を奪うのはあまりにも不条理である。私も来年古希になる。車の運転が心もとなくなってきている。今住む町も高齢者が多く住む町だ。子供が少なく高齢者ばかりが目立つ。高齢者の歩行者、高齢者が運転する自動車。私はすでに遠乗りするのをあきらめた。体力も視力も集中力も反応力も気力も持久力にも自信がなくなった。妻の駅への送り迎えが自動車を運転するのが主目的で、あとは買い物に使う程度だ。できるだけ車に頼らず、足腰の筋肉を現状維持するために散歩や運動を欠かさない。

 テレビでも高齢者の運転免許証をどうしたらよいかの討論番組があった。聴いていてもこれという対策はなかった。私は自分の経験からいくつかの提案を持っている。

1.高齢者の運転免許証の更新を半年か一年ごとにする。例)更新時には厳しい認知症検査を含む健康診断、運転実技能力試験を課す。

2.高齢者の行動を規制する運転免許証を分類する。例)A類:自分の家から10キロ以内などの行動規制を付す。B類:高速道路使用不可。雨、雪、濃霧時運転不可。夜間運転不可。C類:時間制限をする。例)一日2時間以上の運転不可

3.高齢者が運転する車を規制する運転免許証。例)自動ブレーキ、アクセルとブレーキの踏み間違い防止安全装置付き、車外エアバッグ装着車

しかし日本の役所、学校は、市民の多くが面倒くさい、手間がかかる、時間がかかることを地道にまじめに日々こなしている者が大多数にも関わらず、責任はとらない、前例のないことはしない、できるだけ仕事はしない主義を堅持する。細かい面倒くさいことは先延ばしする。私の提案など面倒くさいの典型であるからして、実現はほぼ不可能であろう。それなのに税金を取るためには規制規約をガンガン作っている。働くことがなくなった私のような高齢者にも増税や年金の減額などで攻め立てる。自分で対策をたてるしかない。

そこで私は考えた。タクシー会社と月ぎめの契約をして送迎を委託する。しかし最近どこのタクシー会社も人手不足と高齢化の問題を抱えているので命を預けるのも不安である。

私が妻と結婚する前、妻の母親は妻に「お前とこんなに歳が離れていて、相手が早く死ぬと分かっていてもいいのかい」と念を押した。母親は間違っていなかった。私は結婚の二文字に全神経を集中していて、高齢者になった今を想像できなかった。反省。

運転免許証の返納が答えだ。どんな言い訳を考えるより、高齢者の私が夢ある将来ある年少者を殺めることは許されない。

「昔の人はみんな歩いてた。狭い日本そんなに急いでどこへ行く」

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