団塊的“It's me”

喜寿老(きじゅろう77歳)の道草随筆 月・水・金の週と火・木の週交互に投稿。土日祭日休み

身の回りの動物・昆虫・植物

2024年07月04日 | Weblog

  妻が仕事から帰宅して居間で夕食をとりながらテレビを観ていた。ベランダの隅を何かが横切っているように見えた。小心者でちょっとした事でも即何らかの反応をしてしまう。よくあるのは、テレビの画面の中の人や動物の動きが居間とベランダの境にあるガラス戸に映って、まるで外に誰かが何かがいる錯覚である。でもいつもと違う。目を凝らしてベランダの縁を見た。妻にも見るよう促した。「ネズミ」二人の声がハモった。小さなネズミ。家ネズミとは違う。以前、ベランダにムカデやヤスデを捕らえるために市販のトリモチ式の捕獲板を置いた。そこに小さなネズミが2回にわたって張り付いていたことがあった。私はその大きさからみて家ネズミの子だろうと思った。いろいろ調べてみた。どうやらカヤネズミらしい。大きさ色などからおそらくカヤネズミだろう。二日にわたってネズミが夕飯時にベランダの排水溝の中を通り抜けた。私たちが住んでいるのは、集合住宅である。ベランダの排水溝は隣家の排水溝と合流して樋におちてゆく。隣家とつながっているので、ネズミは自由に行き来できる。そしてベランダの向こうは、竹林になっていて、下は草で被われている。ネズミが棲みついているなら、当然ネズミを捕食する動物もいるはずだ。そう思っていた矢先、私は見てしまった。蛇は私がもっとも苦手な動物である。

 ハカラメ同好会を立ち上げ、友人から譲ってもらったハカラメをベランダで育てている。ハカラメは不思議な植物で、葉を土の上に置いておくと、あら不思議、葉からいつの間にか芽が出て根を張り育ち始めるのである。すでに私は3人の友人宅にハカラメを分譲した。どこの家でも順調に育っている。我が家でもすでに3鉢に増え、ずいぶんと大きくなった。

  何と私が大事に育てているハカラメの鉢の間に蛇がいた。その日は久しぶりに晴れて、太陽の光が燦燦とハカラメに当たっていた。それを見て私はさて次に誰にハカラメを譲ろうかと考えていたのである。その大切なハカラメの鉢の間で蛇が日光浴している。追い払いたい。でも私は蛇に近寄れない。触るなんてとんでもない。それより飛びかかられて噛まれたらどうしよう。二重ガラスのガラス戸の中から私は両手で目を被って、指の間から蛇の動きを見ていた。十分体が温まったのだろうか、蛇はクネクネと波状運動しながら竹林の中に消えて行った。おそらく竹林の草むらには、先日のカヤネズミもいるのだろう。蛇がカヤネズミを捕食するであろうことは推測できる。

  家のベランダでカヤネズミと蛇を見てから、散歩する時、過剰にあたりを警戒するようになった。去年は、マムシを2匹見た。散歩しながら鳥を観察するのは、好きで楽しい。昆虫の蝶やトンボを見るのも、子供時代を思い出せて嬉しい。タマムシが落ちていると、散歩の褒美として大切に持ち帰って保存している。すでに10匹以上見つけた。数日前、路上でカブトムシを見つけた。角が立派なオスのカブトムシ。なぜか家に虫かごがある。そこにカブトムシを入れ、キュウリとミニトマトを与えた。友人の孫が遊びに来たら、見せて、欲しいと言ったら上げる予定である。

  いろいろな問題を抱えているが、人間以外の生き物のお陰で、気を紛らわせることができる。家のベランダに何が出没するのか。明日の散歩で何を見つけられるかな。


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