団塊的“It's me”

喜寿老(きじゅろう77歳)の道草随筆 月・水・金の週と火・木の週交互に投稿。土日祭日休み

暑くなる前の散歩

2021年09月01日 | Weblog

  本を読んでも、テレビを観ても、目が疲れる。疲れるといか、集中力が続かない。それなのに散歩をしていて、目が疲れたと思うことはない。不思議だ。

 散歩を5時に起きてすぐしている。土日、妻が休みの日は二人で5時過ぎに家を出る。猛暑が続いた時は、日が出てくれば、すでに暑さを感じた。炎天下の散歩は、私に無理。まだ涼しいうちにとヨタヨタぼちぼち歩いている。

  5時過ぎに散歩していると、出会う人は決まっている。ほとんどが同じ時間、同じ場所にすれ違う。その中の一人は、私の友人である。私より3,4歳年上で数回大きな手術を受けている。背が高く痩せていて、ダンディ。いつどこで会っても身だしなみが良く、格好がいい。姿勢も良い。私は、カナダで20数年前に買った白い紫外線防止の長袖の上着に色あせた野球帽と短パン。どこからどう見ても、どこにでもいるオジサンスタイル。でもそんなの関係ない。今、私は脚の血管の詰まりと闘っている。詰まりが悪化して、脚を切断するか、何とか現状維持で最後まで生きられるかの瀬戸際である。3ヶ月ごとの血管検査で一喜一憂している。幸い、散歩を続けているうちに、血管の狭窄の数値は、少しだけだが改善してきている。

  一方毎朝散歩で会う友人は、最近検査入院した。以前、昼間に夫婦で散歩しているのを見かけていた。時を同じくして、二人とも5時すぎにひとりで散歩していて会うようになった。やはり私と同じように医者に免疫機能を高めるための運動療法を勧められたのかもしれない。お互い自分から自分の病状を話すことをしない。話すのはいつも国道の両端の歩道からである。マスクして大声で話すことはしない。話したいことは山ほどある。しかしお互い無事を確認し合い、手を上げて別れてゆく。

  東京に住む小学校2年生の孫から葉書が届いた。「ジイジへ 残暑お見まい申し上げます。コロナかでいろいろかわって、会えなくてさびしいです。夏やすみもどこにもいけなかったから、来年会いたいです。」10歳の子供の心をむしばんでいる、目に見えない圧迫感不満を感じた。私、コキシロウは74歳になるまで、今回のコロナのようなパンデミックに遭遇することがなかった。孫はたった9歳で、この世界規模の疫病の恐怖にさらされた。

  目の機能が、集中力が低下する中、久しぶりに本をアマゾンで買った。『新型コロナワクチン 本当の「真実」』宮坂昌之著 講談社現代新書900円税別。巻頭に「はじめに 新聞やテレビ、特にワイドショーを見ると、新型コロナウイルスの恐怖を煽り立てる番組が多く、気分が滅入ってきます。……私はそこまで悲観的になる必要はないと考えています。紆余曲折はありましたが、ワクチン接種が急速に進められており、2021年後半には、その成果がはっきり見てくるはずです。「明けない夜はない」と言われますが、「夜明け」は間近に迫っています。私は、人類は新型コロナウイルスを克服できると信じています。」とあった。2日で完読。久しぶりの完読に感動した。わからない医学用語や内容もあったが、概ね理解納得できた。まだ読めるじゃん。

  私は孫に葉書で返事を書いて投函した。「ジイジは朝5時に起きて、来年君に会えるように、散歩して体を鍛えています」 物は考えようである。こんな酷いことを9,10歳で経験した孫に、将来、どんな良い影響を与えてくれることかと。

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