備前焼 やきもん屋 

備前焼・陶芸家の渡邊琢磨(わたなべたくま)です。陶芸、料理、音楽、路上観察……やきもん屋的発想のつれづれです。

犬島なう

2010-09-25 12:42:33 | Weblog
瀬戸内国際芸術祭2010の島のひとつ『犬島』に来ています。

島にある美術館は、1900年初頭に10年ほどで操業を終えた銅の精錬工場跡地をうまく活かして作ってあります。例によって半地下作りです。(他意はありません)

美術館の空調システムに非常に興味がありましたので、その辺りを詳しく伺いつつ案内していただきました。敷地に残っている巨大な煙突を使ってのパッシブなシステムです。
外気取り入れ口から入った空気を、夏は地中の長い回廊を巡らして冷やし、冬はサンルームで温めた空気を取り込んでいます。電気などのエネルギーを使わず、夏に涼しいというのがウチにはないシステムです。

感心したのが、煙突直前に(陶芸の登窯でいうなら)煙遊びのような場所に勾配のあるサンルームがあり、そこで温めた空気が自動的に煙突に引き込まれるようにして『引き』の効率を高めています。ヤキモノ屋さんに、すんなりと理解できる構造でありました。
この時期は、この『煙遊び』じゃなくて……サンルームは相当暑くなっていると思われる場所でもあり人は入れませんが、空気が動くのでモビールのような作品が展示してありました。(三島由紀夫邸の建具がぶら下がっています)


展示作品は三島由紀夫絡みのものが多く、某一党独裁大陸国の方々が御覧になられると刺激的かと推測されます。

密かな過激さが漂う犬島です。


潮風が心地よい季節で、船に乗るには良い頃です。

(海の上は花粉もないしね)

最新の画像もっと見る

コメントを投稿