8月のいけ
混沌は
いつものことではあるようだ
どこから
のぞこうか
過去の記録から
やばいぞ
感情に流されて
煽られて
靡く風
風見鶏
危険な煙が立ち上っている
きな臭い
あの戦争は
実はまだ続いていたのだ
取り繕って
代替わりして
さも
黄金の
山を手に入れているように見えたが
実は
モノクロの
兵士の群れが
そこらじゅう
立ち止まって
「俺らの死を
ほんとの犬死にするのか」
と
「いいか
人間の条件とは」
いまもって
カラーで
「私は貝になりたい」
と
いわせている
ニポッニアニッポン
農薬の田んぼで滅んでしまった
やっと
薄桃色の
「時」
を
とりもどせたのに
浮かれて
フライドチキン
を
塩をまぶした
ポテト
で
くるんで
食っている場合
じゃない
少しでいいから
死
を
思い出せ
時間が
過ぎていく
いつでも時代は
混沌と
泥沼
蓮の葉に
水滴を
ころがして