ひとり言 ひとつふたつ詩集

沖縄から詩をつぶやきます。

はるか遠くへ

2017-02-17 19:46:26 | 日記
                  はるか遠くへ





               はるの
               陽射しが
               青空から一直線
               やじるしの
               道しるべ




               あの日も
               はればれの真っ青
               光あふれる運動場で
               走る
               紺色のひだスカート
               ゆれる



               まだみぬ
               未来は
               霧の中
               視界0mの
               ふらつく足


               
               見た夢の数は多く
               深い深い森の中で
               迷子



               運動場一周
               の
               人生
               ひとまわり



               ふるえるひざで
               はるか遠くを
               ふりかえっている

春の通りで

2017-02-03 20:16:48 | 日記

                   春の通りで



                雲の上でふわふわと
                歩いていたのに


                雲の隙間から
                ぽとりと
                おちて


                歩くためには足を踏ん張って
                地面を踏みしめなければならない


                広い地面には
                数々の足跡


                さまざまな足の形
                大根もごぼうでもかまっていられない
                この足の確かな歩みでしか
                足跡をたどることはできない


                   トイレの花子さんが
                   元気でしたか
                   最近会わないからどうしたのかなと思っていた
                   と
                   相変わらず
                   長い時間の身づくろい
                   黒髪を撫でつけ
                   おしろいを塗りつけている
                   だけど
                   みかけとは違う
                   澄み切った
                   鏡

                   
                   花子さんのファッションを見習って
                   長い髪を
                   なびかせて
                   春の街を歩こうか


                ぼくは
                サンドイッチマン
                笑い顔を振りまいて
                寂しい心を
                埋めては
                通りを
                練り歩く