ひとり言 ひとつふたつ詩集

沖縄から詩をつぶやきます。

終わりの始まりではありませんように

2014-11-28 16:22:28 | 日記
                        終わりの始まりではありませんように


                 よかろう
                 よきにはからえ
                 ではなくて
                 「わたしがきめます。
                  わたしがかしらなのですから。」
                 の
                 


                 ね、
                 むかしのさ
                 りょうていせいじ
                 みたい

                 というか


                 奥座敷の
                 ふすまの向こうで
                 なにやら
                 決めてしまうってのは
                 なにかい
                 ひそひそ話の
                 盗人宿
                 かいな



                 夕方に
                 鬼平犯科帳
                 見すぎかな



                 ニュースにはうんざりしてんだ
                 生臭い
                 腐った魚の
                 陳列棚


                 
                 頭の奥が
                 きゅーん
                 と
                 扉を閉じて
                 拒否する


                
                 これが
                 思考停止の始まりかいな

どろぼーの権蔵さん

2014-11-28 10:00:26 | 日記

                      どろぼーの権蔵さん


                  権蔵さんは
                  目の奥に
                  光
                  暗闇の光


                  犬歯をといで
                  キラリ
                  牙



                  急いで
                  金目を
                  お配りして


                  急いで
                  浮橋を
                  取り外して
                  工事も延期
                  評判悪いからね



                  取り急ぎの
                  お見舞いに走り回り
                  海外に馳せ参じ
                  



                  権蔵さんには
                  算段
                  やりくりの方策
                  てことは
                  地震が来ない限りの
                  自信


                  そりゃなあ
                  仲間内の
                  ばんざいも
                  つぎはぎの
                  しめしもつかない



                  しめしめの
                  こっちのもんだの
                  あーあー
                  どーなってんだ
                  の
                  権蔵さんの悪口はいってはならん
                  の
                  かんせい
                  だんだん畑が
                  狭くなって
            

                  こわいわよ

  
                                                     
                  

日暮し

2014-11-27 13:53:19 | 日記
                    
                    日暮し


                 日暮し
                 うつらうつらの
                 なにもない
                 へいわな暮らし
                 と


                    空をキーンと
                    ひっかいている
                    
                    映らない
                    テレビの中で
                    火煙
                    が
                    
                    知らない間に
                    それは
                    やってくるのだ
                  
                    むかし
                    細い村道の
                    石垣が
                    壊された


                    むき出しになった
                    70年前の
                    病院の石垣のように


                    その土を
                    掘り返して
                    開発なんて
                    うそさ


                    そこに埋まっている
                    過去は
                    隠しようがない



                 日暮し
                 うつらうつらの
                 毎日
                 あしたもそうだろう
                 と
                 たかをくくったら
                 哭きの涙さ



                 いっちまって
                 消えてしまう
                 ということもある


                   


                
           
                

かげろう

2014-11-25 15:07:25 | 日記

                       蜻蛉




                    タンスに
                    過去が詰まって
                    あふれている




                    取り出しては
                    戻っても
                    かげろう




                       あーけーじゅう
                       翅は透きとおり
                       ホバリング
                       風に揺られている
                       

                       夕方に消えた




                       あーけーじゅう
                       あきず
                       あきづしまの
                       空に
                       現れて
                       ホバリング
                       ロマンチストではいられない
                       衣擦れ
                       かげろう



                       カゲロウ型は
                       海の上で
                       鉄のお船
                       




                       海に消えた



                    木箱に衣類
                    残骸
                    タンスの中を
                    ひっかきまわして
                    


                    混沌


                    

                    混乱
                    かく乱   
                  
                       
                       

                       
                    
                   

しゅくしゅく

2014-11-21 15:20:21 | 日記
                       しゅくしゅく

                さくさく
                と
                さっさ
                と
                とっとっ
                と
                


                しゅくしゅく
                と
                よるかわわたる
                の
                図

              
                    夜にまぎれて
                    鞭の音を聞かれないように
                    積み込んだ
                    荷


                    先兵
                    牙や剣を
                    隠し持ち
                    

                    打ち取られまいぞ!





                 
                           頼 山陽
                 
                    鞭声粛粛夜過河
                    暁見千兵擁大牙
                    遺根十年磨一剣
                    流星光底逸長蛇