ひとり言 ひとつふたつ詩集

沖縄から詩をつぶやきます。

棘ーそこにある危機 その2-

2020-03-30 23:22:27 | 日記
                      棘ーそこにある危機 その2-


                   強風が
                    荒れ狂い
                     見たことのない
                      風景が


                   これは
                    人が
                     生き抜けるのか
                      という
                       崖の上


                    苦しくなる
                    お笑いのテレビが
                    哀しい
                    生きているものが
                    予期せずに
                    突然
                    生きることを
                    絶たれる
                    という
                    
                    かぱかぱの
                    こころが
                    もっと乾いて
                    言葉が
                    うまれでない
                    のは

                    危険
                    危機の中

                    棘が降っている

                 

                    
                   

どんぐりころころーそこにある危機ー

2020-03-26 22:11:25 | 日記
                          どんぐりころころーそこにある危機ー


                   どん
                    ぐり
                      ころころ
                      ころころ
                      
                       ごろごろ
                        
                         どんどん
                          くりくり
                           くり
                            しみ
                             みしみし
                             
                              しんしん
                               こくこく
                                こくり
                                 こくりん

                                   ごくり
                                    ごくり
                                     
                                      飲み込む

                                       そこに近づいている

                              病院でさ
                              菌みたことがあるんだ
                              ひとりの
                              咳
                              「コホン」で
                              次々と
                              病室から次の病室へ
                              有熱者が
                              増えて

                              夕方から夜までに
                              氷枕を持って走り
                              廊下を何周したか

                              ほんとにいるんだよ

                              ばい菌は

あおの中に

2020-03-20 10:14:07 | 日記

                       あおの中に


                    燃えかす
                   燻って
                   
                   灰色の煙
           
                   こんなふうに
                   もやもやっと
                   よくわからない
                   こと・ものを
                   抱えて
                   
                   ないもの
                   なかったものにせず

                   かすの原型がなんなのか
                   点検するか

                   恥の書き捨て
                   書いている間に
                   知りえることもあるだろう

                   ちくちく
                   重箱の隅の
                   かすを
                   かきだして

                   時代に乗り遅れ
                   取り残されていることを
                   自覚できずに

                   ここまできた

                   かきだした
                   かす
                   もう一度
                   燃やしてみたら

                   あおいそらに
                   消えるかな

                   あおく染まって
                   あおの中にとけて
                   

手のひら

2020-03-16 22:45:03 | 日記

                         手のひら


                  手のひらで
                  走り回る
                  アリよりも
                  小さな
                  ささやかな
                  しかし
                  ひとりだけの
                  あがき
                  

                  手のひらは
                  るいるいと
                  続いてきた
                  ひと
                  ひと
                  の
                  壮大な歴史
                  
                  砂漠の
                  真っ白な
                  海に
                  溺れて

                  波もない
                  深い
                  深い
                  其処
                  藍が
                  広がり

                  息を潜め
                  
                  どこに向かっているのか
                  
                  

ドミノ倒し

2020-03-11 23:04:15 | 日記
                      ドミノ倒し

                    無色透明
                   無臭
                   
                   見えない
                   見えないから
                   見ない
                   
                   見ないから
                   考えない
                   思わない
                   感じないように
                   閉じる
                   蓋をする

                   オープナーを棄てる
                   
                   蓋はさび付いて
                   開かなくなる
                   
                   それっきり
                   放置して
                   なかったものになる
     
                   こちこちに凝ったものは
                   血も通わず
                   動かなくなる

                   動かないので
                   誰かが
                   好きなように
                   動かす
                   
                   強制

                   ごわごわして
                   硬直した神経

                   ぽきっと
                   ぼきぼきっと
 
                   連鎖するドミノ倒し