ひとり言 ひとつふたつ詩集

沖縄から詩をつぶやきます。

清き1票のゆくえについて

2012-11-30 21:27:41 | 日記

                        記者会見をみながら



                             しゃぽー
                             しゃぽん

                             しゃぽん
                             しゃぽー

                             しゃかぽん
                             しゃかぽん

                             ぽたり
                             ぽたり

                             ぽん
                             ぽん

                             ぽっ
                             ぽっ

                             ぽつり
                             あめ
                         
                             もうなにも
                             なにもかも
                             あめとむち
                             
                             むちかも
                             かも
                             かもになった
                             ぼくたち

                             何が正しくて
                             何がなんなのかわからない

                             雨後たけのこの
                             おかねわけてくれる?
                             ねえー
                             おかねがねー
                             ねーよ

                             よう
                             ふゆー
                             おきなわじゃー
                             これなまけもののことなんだ
                             でもね
                             ふゆうそうという
                             ねていてかねがざくざくふってくる
                             ひとたちがね いるんだって

                             がかね
                             けいこうとうにたかる

                             たかる
                             あほう
                             ほうかね
                             かしこいのかも

                             あーあー
                             かもになちゃった

                             かもめはかもめ
                            
                             とりにはなれなくて
                             しゃっきんとりに
                             おわれて

                             あわれなる
                             しゃっぽん

                             じゃっぽん
                             
                             あーあー
                             じゃっとん
                             
                                              
                             

12色の鉛筆・・・灰色・銀色

2012-11-26 19:12:22 | 日記
                         シュプレヒコールの空



                           どんよりと
                           雲が垂れ込め
                           雨がぽつりぽつり
                           降りだす

                           朝の
                           脚は
                           重く
                           瞼
                           閉じて

                           陽の射す
                           きれ間もなく
                           
                           いよいよ雨が大降り

                           ガラス窓に雨粒がこびりつく
                           低い音をたてて

                           雨粒
                           傘が遮り
                           伝って流れる

                           抗する
                           
                           雨粒が断続するならば
                           傘をその空にむかって
                           突出し

                           鉛色
                           鈍色の
                           そのはらに
                           傘の切っ先を

                           抗する

                           鉛色
                           鈍色の
                           銀色のその翼よ

                           灰色の瞳の若者も
                           その被害者
                           

12色の鉛筆・・・緑色

2012-11-24 09:30:53 | 日記

                                 涙


                         「深緑薫 田場の里・・・」
                  
                         かじゅまるともくまおうに囲まれた
                         小さな小学校
                         運動場の端には錆びた鉄棒とブランコ
                         校舎の裏にキビ畑と緑に光る森
                         けもの道にきらきら輝く陽射し

                         コンクリートの階段
                         中庭の花壇に咲く
                         葉鶏頭

                         傘を裏返して
                         はじめてみたあられを集めた
                         さえずる小鳥が低く飛ぶ

                         もくまおうの下で緑の風の声を
                         ききながらうたたねした

                         いきていることもしらず
                         緑の中に溶けていた
                         
                         おかっぱ頭の緑のこ
                         
                         太陽の光を浴びて
                         
                         深い緑になり

                         どうしてこんなに涙があふれるんだろう

                         緑の涙
                         

12色の鉛筆・・・黄色・金色

2012-11-23 08:09:16 | 日記
                            

                    黄色のとき



                              6歳
                             ランドセルを野原において
                             黄色い帽子は
                             汗だくで

                             道草

                             太陽に白く光った
                             石ころの道で
                             かがみこんで
                             蟻の行列を
                             見つめていた

                             黄色の花が咲く
                             木の根元で
                             手のひらを
                             みていると

                             白く、金色の
                             ひかりが
                             あつまり
                             手のひらで
                             輝いている

                             黄金の時間

                             ひかりが
                             しろく
                             
                             輝いた時間
                             
                                                          

                         

12色の鉛筆・・・朱あるいは赤

2012-11-17 11:19:05 | 日記

                              
                    赤土                                    
                         
                         豪雨の日
                         赤土の泥水が
                         靴の中に滲み

                         うつむいて
                         雨水が滴る
                         前髪の向こうを見ていた

                         旗が
                         ぬかるんだ広場に
                         ひるがえり
                         悲鳴にも似た
                         シュプレヒコール

                         時代は
                         音
                         太鼓がなる
                         アスファルトの広い道に
                         女の声が
                         拡声器から漏れでて

                         複雑に
                         折り重なったテントの中に
                         隠れた
                         黄金虫が

                         はびこって
                         こぎれいなブーツの中に
                         棲み
                         頭の中にまで
                         入り込んで
                         占領している

                         知りたくないから
                         そこらへんの
                         氾濫している
                         ゲームにつかり

                         曇った眼と
                         麻痺した舌で

                         つながれてしまった
                         鎖

                         目覚めるには
                         どうするのか

                         目覚めはあるのか

                         世界は
                         疲れ
                         憑かれて
                                                 
                         小さな庭を忘れている