ひとり言 ひとつふたつ詩集

沖縄から詩をつぶやきます。

証ー感謝状ー

2024-05-29 22:11:52 | 日記
                       証ー感謝状ー


                   よろよろと
                   たおれそうになって
                   ささえるものは
                   柱

                   はしらにつかまり
                   ふらつく
                   あしもとを
                   ふんばり

                   あーゆかがあって
                   よかった

                      きょう
                      同期会のお知らせのメールと
                      確認の電話があり
                      学校にいる頃には
                      話すことのなかった
                      同級生がなつかしく

                      私を支えるものが
                      ここにもいると
                      おもってしまったのだよ
                      過去の自分に逢い
                      あしもととは
                      過去

                   なつかしいともよ
                   同じ時間を過ごしたひとたちよ
                   
                   ぼろぼろになった思いから
                   ひきあげてくれた
                   その声よ

                   それは
                   遠い記憶の自分でもあり
                   確認の
                   作業

                   生きている証
                   

大雨のふるさと

2024-05-29 21:15:46 | 日記
                     大雨のふるさと
                  

                 またひとり逝き
                 なつかしいひとになりました

                 私たち兄弟の一番上の
                 兄のような
                 母のいとこ

                 まだ
                 そこにいて
                 笑い声が聞こえてくる

                 長い施設の生活は苦しかっただろうか
                 いつでも
                 したって来る人たちに囲まれて
                 先頭にたっているひとだったから
                 世話になってはいられなかっただろうに

                 痩せた頬が
                 自宅に戻ってきたら
                 ふっくらしてきたよ
                 と
                 おばさんがつぶやいた

                 ふれていいかな
                 と
                 おでこと頬に触れたら
                 なぜか
                 照れているようにみえたのだよ

                 ひとり逝き
                 ふたり逝き

                 のこったものは
                 後ろを振り向き
                 
                 のこされたものを
                 抱きしめることが
                 供養なのか

                 写真の笑顔に
                 涙を
                 ぬぐい

                 大雨のふるさとを
                 あとにして
                 いま
                 かえってきました
                 
                 


               
                 


珍しくお友達ができました

2024-05-20 23:48:16 | 日記
                         珍しくお友達ができました


                    さみしいので
                    いっしょうけんめい
                    めったにはなさないことを
                    はやくちで
                    おおごえで
                    しゃべりました

                    なにかにおいたてられているように

                    さみしいので
                    わらにつかまるように
                    しゃべっていました
                    このごろおきたことを

                    そうか
                    ひとりではいきられないってことは        
                    こういうことなのかもしれない
                    ひとりぼっちにしずんでしまわないように
                    ひっしにしゃべっていました

                    最近ご結婚されたという
                    新しいお友達は
                    優しい目をして
                    おしゃべりを
                    じっときいてくれました

                    そしたら
                    なれないことをしたので
                    あたまのはぐるまが
                    ぎしぎしと
                    動かなくなって
                    しまったので
                    
                    ひとりで
                    ためいきをついて
                    
                    やっぱり
                    さみしいんだな
                    と
                    なみだがでそうになりました

                    弱音をはく
                    というが
                    おうとぶつが
                    ことばとはね

                    やさしいお友達
                    ごめんなさい
                    いつもはかっこつけているけど
                    きょうはみっともないところを
                    みせてしまいました
                    

                    
                    
                    
                    

みずたまり

2024-05-14 23:46:30 | 日記

                     みずたまり

                  からだの中に風が
                  吹きすぎていきました

                  冬でもないのに
                  
                  さびしく夕方が
                  やってきて

                  雨が
                  落ちてきました

                  なにも思うことなく
                  ただ
                  しとしとと
                  とぼとぼと
                  
                  ひたひたと
                  よるが
                  しのびよってくるのでした

                  こんな夕方でも
                  きっと
                  なつかしいひとときに
                  かわってくるのでしょう

                  かがやく
                  みずたまりの
                  一瞬

                  かみしめる

一日

2024-05-09 00:19:18 | 日記
                      一日


                  ひとりぼっちになったけど
                  写真に守られて
                  ひとりぼっちではなくて
                  歩く後ろで
                  背中を押してくれる
                  空気の重さ
                  長い時間の積み重なり

                  長くてたぶん短い
                  一瞬の連続で
                  なりたっている
                  あっという間の
                  みてきた
                  横たわる人々を思い出すたびに
                  ごめんなさいと
                  つい謝ってしまう

                  そうか
                  感謝も含めて
                  わびているのか

                  生きている間にはできなかったこと
                  いいつくせなかったことばの
                  数々

                  だしおしみ
                  照れくさくていえなかったこと
                  後悔の連続で

                  しょうもない

                  みっともなく
                  あたふたと
                  よろよろの
                  1日
                    
                  人生よ