とらうま
6月は
月桃の花が
うつむき
地面に
雨粒が
滴り落ちていく
庭に
小高い丘の雑草の中にも
ほら
月桃の花の歌が
流れてくるでしょう
重く
息が苦しくなる
台風前の
あたりから
くるぞ
くるぞ
と
向こうからやってくる
嵐を
向かい撃つ気で
対峙する
おまえほど
恐ろしい思いはしなかった
ただきいていただけで
その地獄図は
観ただけで
目に焼きつき
こころに
爪あとをのこして
台風のあとは
何もかも引きちぎれて
残骸だらけなんだ
もう観たくない
避けていってくれ
と
祈るしかないのか
あらゆる予防策をたてて
玄関の取っ手を
縄でぐるぐるまきにして
誰も入らないようにしてやる
6月は
月桃の花が
うつむき
地面に
雨粒が
滴り落ちていく
庭に
小高い丘の雑草の中にも
ほら
月桃の花の歌が
流れてくるでしょう
重く
息が苦しくなる
台風前の
あたりから
くるぞ
くるぞ
と
向こうからやってくる
嵐を
向かい撃つ気で
対峙する
おまえほど
恐ろしい思いはしなかった
ただきいていただけで
その地獄図は
観ただけで
目に焼きつき
こころに
爪あとをのこして
台風のあとは
何もかも引きちぎれて
残骸だらけなんだ
もう観たくない
避けていってくれ
と
祈るしかないのか
あらゆる予防策をたてて
玄関の取っ手を
縄でぐるぐるまきにして
誰も入らないようにしてやる