ひとり言 ひとつふたつ詩集

沖縄から詩をつぶやきます。

影の意味

2013-03-31 11:31:14 | 日記

                              かーぎぃ

                        んーな むる
                        てぃーだぬぅふぁー
            

                         てぃーだぬぅ
                         あかがいんかい
                         てぃらさってぃ

                         あまくま
                         あかがてぃ
                         ひかとーん

                         きんぎん
                         きら
                         きら

                         みぃーあかがてぃ
                         みぃーらんなとーん
                         
                         しるぅーくぅむ
                         ながりてぃ
 
                         かぎぃちゅくてぃ
                         くらがいあてぃる

                         みぃーるむんぅん あいるすさ
                                                                                              
                                                                                                                   

                         
                          みなすべて
                          太陽の子

                          太陽の光に
                          照らされて

                          あちこち
                          明かり輝き
                          光っている

                          きんぎん
                          きら
                          きら

                          眼にひかり
                          みえなくなっている

                          白い雲
                          流れて

                          影を造り
                          くらがりあってこそ

                          みえるものもあるものを

                    
                         

        
                         
                           

通過・・・とおりすぎること、試験・検査に合格すること、議案が可決されること

2013-03-31 10:12:57 | 日記
                               通過



                          時間が
                          そのままずっと続いていくと
                          思っていた

                          眠りにつくとき
                          明日を思い煩うこともなく
                          安心して
                          暗闇に
                          何も
                          思い浮かべることもなく
                          身をおいていた
                          のだが
                          薄明りのなかで
                          うすめで
                          あたりを窺うようになった

                          時間が
                          過ぎていくことを知ったとき
                          振り返ることが
                          必要で
                          振り返ったとき
                          足元の形を
                          確かめるようになった

                          支えられている

                          4つ脚から
                          2足歩行の
                          走り回った
                          足裏のいぼに
                          くせものの
                          歩き方

                          暗い
                          路地裏は見たくもない
                          のに
                          ついつい
                          のぞいてみる
                          
                          責任を持たない
                          モラトリアムを
                          そのまま続けると
                          そうすると
                          時計の針を止められるような気がした


                          そうはいかなくて
                          時間が容赦なく
                          襲いかかってきて
                          周囲の景色を奪い去り
                          役者をひとりずつ
                          おろし


                          思い出に変えてしまった

                        
                          あがいても
                          いいから
                          今の時間に
                          どっぷり
                          つかって
                          泳ぎなさいと

                          どこからか
                          聞こえてくる

                          

                
                          
                          
                          
                          

欠けた絵・・・ジグゾーパズル

2013-03-30 23:32:12 | 日記




                               ジグゾーパズル


                           欠けた一片を
                           埋めるのに

                           でこぼこの
                           尖った角を
                           むりやり
                           削ることはせずに

                           あっちに転がり
                           こっちにぶつかり
                           擦り傷が
                           傷むことを恐れず

                           立ち上がる時には
                           ぱんぱんと
                           泥を
                           落として
                           しかし
                           むしり取った雑草を
                           手につかんでいる

                           絵を描くに
                           色を
                           自由に塗り
                           ぶつけてみる

                           苦しい工程
                           探すには
                           迷い
                           戸惑い

                           この形でいいのかと
                           ひとつを拾っては
                           投げ捨て
                           拾っては投げ捨てる

                           子供の技
                           子供のままではいられないものを

                           しかし
                           このように時間を過ごし

                           少しずつ
                           少しずつ

                           埋めていくしかない
                           
                           
                           

                           
                

4月になれば・・・

2013-03-28 21:19:17 | 日記

                               4月に・・・H.T.へ


                          ある日
                          激しい雨が降る
                          夕方に
                          あたらしい芽が
                          でた

                          やわらかな土の中から

                          あの日
                          雷の鳴る空
                          雨上がりの
                          雲間に青空
                          陽がさして

                          少年は
                          白いシャツで
                          戸口にたち
                          緑の風の中にあらわれた

                          蒼いカーテンが揺れ
                          窓の外に花壇

                          窓の内で
                          青い討論

                          二十歳のマルクスが
                          真剣に社会を論じている

                          あの日
                          の
                          風が
                          変わらずに
                          ヤシの葉の間を通り抜けている

                          蒼いこころのまま
                          かえれないそこに
                          とどまって

                          声はしわがれて
                          しかし
                          叫び続けて

                          叫び続けることに
                          意味があると

                          つづき
                          の
                          いまを
                          生きている

                          いまのきみに
                          会っているはずなのに

                          記憶がもどらぬ
                          わたしには
                          思い出せなかった

                          もういちど
                          二十歳の
                          マルクスに
                          会いに行くため

                          あの日に
                          もどる
                          
         
                          
                          

夕方の風景・・・最近なみだもろいんだ。

2013-03-26 19:43:37 | 日記

                        散歩


                    少年が子犬を連れて
                    散歩
                    子犬が少年を引っ張って
                    首輪が
                    苦しい

                    手の背をさしだして
                    「こんにちは。おいくつ?」
                    子犬が左の前足をだして
                    お手
                    ふわふわの足
                    「かわいいね。ひっぱっちゃーいたいよ。」

                    少年は不機嫌な顔をして
                    「生まれてから3か月になった。」
                    
                    うれしい子犬は
                    走りだして
                    少年を引っ張っている

                    ころころと
                    ころげていく
                    少年と子犬

                    夕方のあるひととき

                    通り過ぎていく時間の中で
                    いっしょに生きている

                    小さなヒトと
                    小さな生き物