ひとり言 ひとつふたつ詩集

沖縄から詩をつぶやきます。

青空を取り戻せー応援歌ー

2018-09-25 20:50:51 | 日記

                 青空を取り戻せー応援歌ー


              曇り空
              にわかにザーザー降る
              そして
              強い日差しになったり



              風
              だんだん強くなり
              ざわざわと草木が揺れ



              けたたましく
              パトカーが走り
              選挙カーも
              大きな声で
              通りすぎる



              耳に
              入り乱れ
              ちりじり


              景色も
              ゆがみ
              むなしい言葉が
              蒸して
              ゆらゆらと
              大空に
              融けていく


              気化


              気圧の低い
              渦巻きが
              近づく


              中央の真空で
              乱れ太鼓
              が
              大きな音を立てている


              その黒い雲を
              吹き飛ばせ

           
              怪しい雲が
              消えたら
              青空を
              取り戻せるから

              

いにしえのうた

2018-09-24 00:03:59 | 日記
                  
                    いにしえのうた


                月の光が
                降る
                青春の道は
                すでに
                観光客が
                占め



                あの日の
                足跡は
                月に照らされて
                光っている



                微かに
                風が
                謡う


               
                いにしえの
                うた



                そこに異国の人が
                歩いたとしても
                変わらない
                そのうたは


                
                琉球のうた

2018-09-14 23:15:11 | 日記
                   


                ごきげんよう
                と
                鼻にかかった声
                似合わない
                しおらしさ
                


                菜っ葉に塩


        
                掲げた理想が
                どこへやら
                疲れきって
                毛穴に
                ごみ
                の
                くすんでいる
                仮面様
                笑顔も消えて
                


                作り笑いの
                中の冷たい目


                どうして
                あちこちに
                ほころびがある?
                ほつれた糸が
                こんがらがって
                解けもしない


                ぼろぎれの
                錦の御旗で
                流れるいかだは
                この激流で
                何を頼りに
                こいでいくのか



                夜空の動かぬ星
                見上げている
                
                

音ーピンポーンー

2018-09-10 19:57:49 | 日記


                音ーピンポーンー



              看護のテキストに
              目を通していたとき

              
              ふいに
              ピンポーン
              ピンポーン
              の音



              あの病院の
              玄関を
              母の車椅子を
              押して
              いくと
              いつも
              ピンポーン
              ピンポーン
              と
              鳴っていた


              ひとり
              母の病室を訪ねるときにも
              その玄関は
              ピンポーン
              ピンポーン
              の音


              病衣の母が待っていたから
              急いで
              職場を抜け出し
              玄関につくと
              ピンポーン
              ピンポーン
              の音


              母が嫌がった
              ピンポーン
              ピンポーン
              母に会うために
              通過すると
              鳴っていた音



              母と娘のすれ違う
              音


            
              今も
              突然聞こえてくる
              ピンポーン
              
              

さばいばる

2018-09-10 19:44:10 | 日記




               さばいばるーきっとに会いに行こうー



             空飛ぶ風に乗って
             あなたに会いに


             黄や赤、茶色の葉が
             かさこそと
             ふるえている道を歩いて
             あなたに会いに


                 道の真ん中
                 裂けめや
                 傾いたうちや
                 昨日までの風景が
                 一瞬にして
                 崩れさせたものに
                 つぶれる胸
                 恐怖
                 を
                 越えて


             あなたに会いに

     
             それでもなお
             明日に
             踏み出すための勇気を見せる
             あなたに会いに行こう