ひとり言 ひとつふたつ詩集

沖縄から詩をつぶやきます。

秋になりました

2013-08-28 18:52:35 | 日記
                          秋の風に


                       青い空が
                       遠くなり

                       入道雲は
                       向こうへ消えていった


                       重い空気が
                       どこかに
                       走り去り

                       さらさらと
                       落ち葉を
                       地面に
                       連れて

                    
                       淡い紺の中に
                       白の墨が

                       流れていく

                       秋の風に吹かれて

                       



                       

線路はつづくよ・・・

2013-08-28 18:33:53 | 日記
                         それでもいきる


                     さらに続く
                     あの時代は
                     終わっていなかった

                     食べ物や
                     ありとあらゆる品物は
                     消費のために

                     目にするものは
                     だまし絵のために
                     

                     病は
                     造られ
                     病も
                     誰かに
                     商売に替えられる
                     

                     大量消費の
                     命の箱が
                     破壊の
                     街に
                     あふれ

                     どこへいくのか

                     
                     ぱしりの
                     いぬは
                     実は鵺

                     あの時代に
                     すでに
                     足かせをつけられ
                     逃げられない

                     奴隷
                     の
                     美しい国よ

                     

                     

不思議な靴の子

2013-08-25 22:16:34 | 日記

                        不思議な子

                      
                      女の子
                      
                      こましゃくれて
                      いた

                      変わらず
                      小さな靴に
                      大きな帽子
                      さみしがり屋の
                      子は
                      でも
                      ひとりになりたがり
                      路地に入り込んでは
                      でられなくなり

                      迷子

                      しくしく
                      泣かない
                      がまんして
                      じりじりとあともどり

                      変わらず
                      小さな靴に
                      大きな帽子


                      母さんの編んだ
                      おさげ
                      そのままにして

                      大きくなりました

                      どんなふうにすれば
                      大人になれるのかな

                      と
                      首をかしげたまま

                      傾いている肩
                      肩こり

                      こりない
                      凝り性
                      
                      

秋風のふく

2013-08-24 16:03:28 | 日記
                           秋にごあいさつ

                      街の通りで
                      夏の団扇


                        すーすーと
                        涼しい風が
                        通り過ぎて行った


                        すーすーと
                        隙間を
                        風が
                        通り過ぎて行った


                     街の中で
                     真夏の風


                        重苦しく
                        生暖かい
                        空気が
                        どんよりと
                
                        みなけりゃ
                        何も知らなきゃ

                        

                    街の中で
                    きょうも
                    お葬式
                    黒服が
                    哀しくて
                    行く人々も
                    いつの日か

                        
                        消えていく時間に
                        コーヒーを飲みほし
                        こんなふうに
                        思い悩んだり
                        けんかしたりも
                        
                        いいのかもしれない
                        と
                        あいさつ
                        を
                        し損ねたことも


                        
                    街の中で
                    かさこそと
                    散る落ち葉に
                    またいつか
                    お会いしましょう


                    秋が来て
                    季節が
                    確実に
                    時間を
                    区切っている

                 
                    
                        


                    

                      

                      
                      
                            
                      

向こう3軒の変化は気のせいかな?

2013-08-23 14:00:23 | 日記
                            向こう3軒の話                              

                          通りの
                          向こう3軒先の
                          おばちゃんが
                          引っ越した

                          一人住まいで
                          遠くに息子さんがいて
                          引っ越した

                          向かいの
                          おじちゃんは
                          ある朝
                          倒れ
                          3日目
                          カーテンが中でゆらゆら揺れて
                          倒れているところを
                          見つかった

                          庭先につる草が
                          するすると
                          忍び寄り

                          忙しく
                          家を空けているうちに
                          周りを見渡さないうちに

                          柱に巻きつき
                          するすると
                          縛り上げている

                          季節が
                          変わっていくことを
                          見逃しているうちに
                          
                          かさかさと
                          枯葉が
                          枯草が
                          土の上に
                          積み重なって
                          朽ちていく

                          雨戸に
                          雨が伝わり
                          ぽたぽたと
                          錆びついていく
            
                          雨水の音に
                          鈍感になって

                          玄関に忍び寄る
                          雨脚の強さに
                          気づかず

                          大きな渦の中に
                          巻き込まれていく

                          いつかの時代のように

                          知らない間に
                          泥沼で
                          銃を抱えていることになる
                          かもしれない

                          目隠しされた
                          不自由な
                          日々を過ごしている
                          間に