ひとり言 ひとつふたつ詩集

沖縄から詩をつぶやきます。

むごんのはんたい

2021-04-22 23:14:52 | 日記
                       むごんのはんたい


                    さるかちゃー
                    ぬーんちぃ
                    さーいねー
                    てーんかい
                    ひっかかてぃ

                    てぃぬぅ あるっさ
                    ちーごーごー
                    
                    まやーぐぁー
                    なでぃてぃん
                    ちみぃ たてぃてぃ
                    てぃーん
                    ひさん
                    むる
                    ちーごーごー

                    むぬん
                    いいぐるさぬぅ
                    あんねーくんねー
                    あんいいねー
                    いいけーちぃ

                    むちかさぬぅ
                    
                    くとうば
                    かさびてぃん

                    むる
                    かさばい
                    んぶさぬ
                    
                    んぶさぬ

                    ぬーん
                    いらんしが
                    ましやさ

                      となると
                      無関心になるか
                      肯定になっちまうか

                   とー
                   あびれー
                   まがく
                   あびれーわ

                   うね むじかさぬ


                    
                    
                 むごんのはんたい


                    さるかちゃー
                    どうして
                    さわると
                    てを
                    ひっかき
                    
                    てのあちこち
                    血だらけ
                    
                    かわいいねこ
                    なでても
                    つめ たてて
                    ても
                    あしも
                    あちこち
                    血だらけ
                    きずだらけ

                    言葉
                    口にしがたく
                    あのね それでね 
                    そんなふうにいえば
                    言い返されて

                    ああ、むずかしい
                    
                    言葉を
                    いくつも
                    重ねても

                    すべて
                    かさばって
                    重い
                    
                    重さよ

                    何も
                    言わなければ
                    いいのかな

                      となると
                      無関心になるか
                      肯定になっちまうか

                    とー
                    言いなさい
                    大声で
                    叫びなさい

                   さて
                   難しいことよ

   
                    
                    

令和の地上戦ー女子学生の声ー

2021-04-18 22:29:16 | 日記

                        令和の地上戦ー女子学生の声ー

                   令和って
                   あのときから76年たってるんだって
                   ふーん
                   大変だね
                   そんなにたった!
                   まだおさげなんだけど

                   でも
                   なんだかね
                   あのころと変わらないみたいだ
                   そらから
                   何かが降ってきてるんだよね
                   お水を汲みにいくのに
                   そらをながめて
                   しずかなときに
                   だれもいないときに
                   左右みながらでていったけど
                   いまも
                   ひとがすくなさそうな時に
                   買い物籠下げて
                   ひとにあわないように
                   そろりそろりと
                   でていくんだよね
                   うちらは
                   井戸で狙い撃ちされて
                   いのちがけの
                   水汲みだったね
                   いまさ
                   よくわからいものに取り付かれてさ
                   胸の奥で
                   ぶくぶく煙がでて
                   まっしろになって
                   ばったばったと
                   撃たれるんだって

                   こわいね
                   うちらのときも
                   見えなかったけど

                   こわいね

                   だれにあたるか
                   わからない

                   令和の地上戦
                 
                   

命日

2021-04-13 10:52:57 | 日記
                         命日

                    なつかしいひとよ
                   コザの街で
                   走り回り
                   子どもたちを育てるために
                   汗にまみれていたひとよ

                   あれからもう47年たったよ
                   ふるさともコザの街も変わってしまい
                   大きな広い道と
                   ビルが立ち並び
                   
                   あのアーケードの市場は
                   シャッターが閉じ
                   さびしい街になった
                   
                   看病に通った道がわからなくなり
                   病院の横の喫茶店から
                   聞こえていた曲だけがまだ耳に残って
                   時々漏れてくるんだ

                   なつかしいひとよ
                   あの日の朝が
                   きのう
                   ふいに思い出されて
                   きょうだいの電話の声で
                   その光景が
                   鮮明になり

                   きのうのことのように
                   涙があふれた

                   こころいたむ
                   父の命日

                   4月12日
                   
                   

そこ

2021-04-10 22:43:57 | 日記
                        そこ

                    
                    壷の底
                    蜘蛛の糸
                    
                    絡んでいた
                    蜘蛛の屍骸

                    こわかった
                    冷や汗かいた

                    心臓が縮んで
                    小さくなり

                    そうなんだ
                    幼いころの
                    あの気持ち
                    流れに背を向けて
                    逆走

                      塊
                      こぶし大の
                      それは
                      わたしを覆い隠し
                      嘘の塊
                      不信
                      自分への
                      他人への
                 
                   うまく泳げなかった
                   膝までの海水
                   鼻の中が痛かった
                   
                   人々の群れ
                   時に人ごみという
                   ひとはごみじゃないのに
                   塊になればごみ

                   ひとりひとり名前があるのに
                   名前をもつひとの目に
                   棘を感じるとき

                   群れの海で
                   鼻
                   耳
                   が痛くなる

                   人ごみにおぼれる
                   
                   底は
                   暗闇
                   見えない

                   ひかりをあてて
                   可視化する
                    
                    

                    

再構築

2021-04-09 21:53:41 | 日記

                       再構築

                   ちょきちょき
                   突然浮かび上がる記憶を
                   切り刻み
                   
                   ちょきちょき               
                   過去を
                   かきあつめて
                   ゴミ袋へ

                   ごみのはずではなかった
                   積み上げた古い紙
                   がらがらぽん
                   組みなおす
                   立て直す
                   続けながら
                   修正していく
                   とは言いつつ
                   相変わらずの
                   変わりばえしない
                   
                   しない
                   後ろ向きしない
                   後悔しない
                   ように
                   すすむ