ずいずいずっころんで
9月の終わりは
秋風が舞い
秋風は
冬の始まりのはずが
冬が来ない
時間がそこで止まり
ただ
茶色の葉が
こなごなに朽ちているばかりで
しかし
それは
そのように仕組まれた
時間の在りようで
ススキの穂や
冷たくなった風が
頬を掠めて
行き過ぎるのだ
知らないままに
風は
行き過ぎるのだ
生きていたことさえ
忘れて
時間の沼に
落ちて
ずるずると
ずるずると
生きている間に
時間の沼の深みに
はまって
引きずられて
ずるずる
9月の終わりは
秋風が舞い
秋風は
冬の始まりのはずが
冬が来ない
時間がそこで止まり
ただ
茶色の葉が
こなごなに朽ちているばかりで
しかし
それは
そのように仕組まれた
時間の在りようで
ススキの穂や
冷たくなった風が
頬を掠めて
行き過ぎるのだ
知らないままに
風は
行き過ぎるのだ
生きていたことさえ
忘れて
時間の沼に
落ちて
ずるずると
ずるずると
生きている間に
時間の沼の深みに
はまって
引きずられて
ずるずる