ひとり言 ひとつふたつ詩集

沖縄から詩をつぶやきます。

軒下の彼岸

2023-08-20 16:50:09 | 日記
                     軒下の彼岸

                 さよなら
                 3人のにーちゃんたち
                 と思っていた

                 赤瓦の屋根の
                 台所で
                 父と母と
                 3人の兄たちが
                 笑いながら
                 ごーやーちゃんぷるーを
                 赤と黄色のうめーしで
                 たべている

                 小さなちゃぶ台
                 母が写真の笑顔で
              
                 「はやく
                  おいで」
                 『今は呼ばないでよ
                  にーちゃんに託された
                  約束をはたさなきゃー
                  いけない
                  やることがいっぱいあるから』

                 楽しそうだから
                 うらやましく
                 ついつい
                 スピードを上げて
                 暴走してしまった
                 おっとー
                 危ない
                 他人を巻き込むのは

                 急ブレーキの音
                 胸の高鳴り
                 目を覚ました
                 まだ
                 呼吸が荒い
              
                 いつもの朝
                 ねこが
                 ごはん
                 ごはん
                 とないている

                 みんなとあえて
                 うれしかった
                 不思議な夢

                 いつも
                 一緒
                 ひとりじゃない

                 軒下に
                 あの世がある

                 一つの屋根で
                 二つの世界
                 
                 

                 

                 

                 



ろうそく

2023-08-04 01:12:46 | 日記
                     ろうそく
                 
                 いい
                 もういい

                 おいしいものも腹いっぱい食べたし
                 もういい
                 ちゅふぁら

                 ろうそく
                 たらたらたれている
                 ほのお
                 せいいっぱい
                 きいろ
                 
                 熱の原因わからないとさ
                 画像は回復の兆候なのに
                 
                 生き方そのもの
                 患者になった自分は認められない
                 のかな

                 自分が思うように生きてきたから
                 
                 体もコントロールしているのかな

                 できの悪い妹には
                 理解できない領域で
                 朦朧としているから

                 ことばひとつもでてこないさ
                 ただ
                 ブルータス おまえもか
                 だれもいなくなったら
                 
                 誰と話をすればいいのか
                 
                 ゆらゆら揺れているから
                 ろうそく
                 台風に耐える強さは
                 もっているだろうに

                 たらたら
                 すこしずつでいいから
                 そのまま炎を
                 燃やし続けろ

                 


@ あっと

2023-08-01 22:29:18 | 日記

                      @ あっと


                   あっと
                   小さな声を
                   あげている間に
                   過ぎていってしまうから

                   手を差し出して
                   その指をにぎってしまえば
                   
                   あっという間に
                   さらっていってもらえるかな
                  
                   消え入りそうな
                   小さな声で
                   うつむいていると
                   あっと
                   いう間に
                   時間が
                   過ぎてしまい
                   
                   そこは
                   幻かもしれない
                   せかい

                   みたことのない